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女戦士ユーナの冒険
官能リレー小説 - ファンタジー系

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女戦士ユーナの冒険 104

共通の敵に対する恨みは、人と魔物の垣根を取り払っていく。表面上は平穏でも、女王に対する不満は次第に高まっていく。代が変わって新女王が即位した時は新政に対する期待が持たれたが、新女王も先代の方針を受け継いだ。
人々は『このままでは一生奴隷暮らしだ』と思い、一か八かの反乱を起こした。
中には高位の魔物や策略に長けている者もいた。この時、反乱を影から支援したのがフランシア王国である。
この頃、グレムは先の魔王との戦いで疲弊した安らぎの郷の再建のため、ラテン王国の悪政や魔物への差別を調べ戒める余裕が無く。ダキア女王もそんなグレムを煩わせらない様に配慮し、ラテン王国の状況を報告していなかったのである。
反乱は成功し、女王は一族と共に捕らわれた。新政権は王族全員に死刑を言い渡した。ところが、ここでフランシア王国が王族の助命を提案してきた。説得の結果、女王をはじめ王族は無事にダギアへと逃れる事が出来たのであった。
だが、これがダギアとラテンの長い戦いの始まりとなった。
歴史に“もしも”は無いが、もしこの時ラテンの王族を全員処刑していれば、ここまで長く戦いが続いたであろうか…。
二百年の間、何度と無く和平が持ち上がるも決裂にいたった原因は、旧ラテン王国の王族たちであった。
和平の話が出ても旧領奪回を叫ぶブランシュ大公家がそれを打ち破ろうともがき、ラテン共和国の強硬派はブランシュ大公を倒さぬ限り、真の和平は訪れぬと声高に叫んで国民をあおった。
もっとも、その影には常にフランシア王国が存在していたのだが…。
長きに渡る戦いで、ダギアは次々と領土を失っていった。それでも列強の一角として君臨していたのだが、それも940年代の魔界との戦いで失墜する。
その時はラテン共和国は完全に人間側で戦い、魔王軍相手に熾烈な戦いをしていた。苦戦するラテン共和国はダギアに対して援軍を求め、その代償として、国境沿いの一州を返還すると言ってきた。

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