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妖藤魅央と魔霧衆
官能リレー小説 - ファンタジー系

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妖藤魅央と魔霧衆 24

「きゃっ?」
愛菜が生きていたことを喜ぶ魅央は、立ち上がると彼女を抱きしめた。
「もう・・・心配要らないよ。僕がついてる。この里に居たらいいんだよ。」

うわあ・・・・いい身体だなあ・・・・・・。こんな娘が死ぬなんてあっていいはずがないよ。
これは大事に保護してあげなくちゃ。
抱き心地抜群の愛菜の肢体を感じながら、魅央はそう思った。

「そうですよ。魅央様なら貴女のことも大切に扱ってくださるでしょう。」
みなみも口添えする。

愛菜は、悩みが氷解してゆくのを感じていた。
そして・・・・。
「うう・・・・ありがとうございます・・・・・・。」
愛菜は、同じくらいの背丈、年齢の美少年に抱きしめられたまま、嬉しくて泣き出していた。

どれだけの時間そうしていたのだろう。彼女が落ち着くのを待って、彼は身体を離した。
そこに、控えていた伽耶が口を開いた。
「御二人とも、暖かい紅茶はいかがですか?」

「そうだね。愛菜さんもどう?」
伽耶が差し出したお盆の上で、ティーカップが2つ、湯気をたてている。
「ああ、ここに座るといいよ。」
言うと魅央は小さなテーブルに添えられた上質の椅子を勧め、自分も座る。
「はい、ありがとうございます。」
向かい合う形で2人が座ると、伽耶がそれぞれの前に紅茶を置いた。
ミルクティーの芳醇な香りが漂っている。
魅央はカップを手に、一口飲んだ。
愛菜も可愛い仕草で、そっとカップを手にすると、幾分遠慮がちに一口飲んだ。

く〜っ。可愛いなあ。本気で結婚したくなっちゃうよ。

愛菜の容姿と仕草の1つ1つ、それに清楚な雰囲気と張り合うようにHっぽい体型の身体。
魅央の中で仄かな恋愛感情が芽生えていた。

「おいしいかい?」
「はい。こんなにおいしいミルクティーは初めてです。」
嬉しそうに愛菜は言った。
「おかわりでしたら十分にありますので、ご遠慮なく。」
伽耶が口を挟んだ。
その時魅央は1杯飲み干して言った。
「じゃ、頼むよ。」
「かしこまりました。」
伽耶は軽く一礼して、楚々と魅央のカップにミルクティーを注いでいる。
そのときには愛菜も1杯飲み干して、おかわりを欲していた。
「あの・・私も・・・。」
「はい。どうぞ。」
伽耶は愛菜のカップにもミルクティーを注ぐ。

よし、1杯飲んだな。これで大丈夫だ。
魅央は心の中で拳を握った。

「お砂糖もどうぞ。」
伽耶の勧めに、2人とも赤い陶器から砂糖を2さじずつ、自分のカップに入れて溶き混ぜる。

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