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姉妹と少年〜復讐者たち
官能リレー小説 - ファンタジー系

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姉妹と少年〜復讐者たち 37

様々な要因が重なって魔女の呪いに打ち勝ったテオだが、隣の部屋で激しいセックスに疲れまだ目覚めぬ母子の方にも、一筋の光明が訪れていた。
クーとシャーレの下腹部に密かに刻まれていた聖なる刻印……
これは預け先の教会で施された魔除けの紋様で、余程高位の司祭が施したのと彼ら持ち前の魔力で呪いの効果は打ち消していた。
これで彼らは女の子に変化する事はない。

魔女の思惑がはずれた格好だが、彼女が気付いてなかったかと言えばそうではないだろう。
それも楽しかろうと見逃した節があった。

しかしこの刻印を与えた教会もまさか悪名高い魔女の呪いを受けるだなんて思いもしなかったのだろう。
確かに2人の子供をすぐに女性にすることもなかったが、刻印の力は呪いの力に少しずつ押されつつあった。
幼い身体にこれ以上の負荷もかけられず、もはやての打ちようがないとわかったのはこの長い夜が明けてからのことである。
テオは自分の身体にペタペタ触りながら他に以上がないことを確かめる。
どうやら股間のモノ以外、特に異常はないようである。
それを確認したテオは、あの2人のことを思い出す。
魔女の信奉者であるシスターのモルモットとして改造され。
そして死後自分の守護霊となってくれた2人の女の子。

(・・・いったい彼女たちは何者なんだろうか?)

テオの脳裏に、ふとそんな疑問が浮かんだ。
いくら自分の守護霊になってくれたとは言え、魔女の呪いを解除(正確には吸収)するなんてありえない。
司祭であるヒューストンですら完全に解除できなかったというのに。
テオは今度彼女たちに会える機会があったのなら、そのことを聞いてみようと心に決めた。
そんな時、テオの看病をするべく水を取り替えに言っていたアンジェリカが部屋に戻ってきた。

「テオ!目が覚めたの!?身体は大丈夫!?」
「あ・・・はい、大丈夫みたいです」

魔女の被害を受けなかった唯一の存在である彼女は、1人で6人の看病をしていた。
もしうかつに手助けを求めたら、欲情して襲われるなどのよけいな騒ぎを起こしかねないと判断してのことであった。

「よかった。あれから丸1日寝ていたから心配していたのよ?」

千切れた腕を再生させたばかりであることもそうだが、彼は魔女から呪いをかけられている。
そのことがアンジェリカの不安をさらにあおっていたのだ。
ちなみにこの時点ではテオが呪いを自力で乗り越えていることを知らない。
言ったところで信じられないだろう。
テオはそれだけの人物の呪いを重傷の身体で受けたのだから。

「それよりアンジェリカさん。他のみなさんはどうしたんですか?」

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