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姉妹と少年〜復讐者たち
官能リレー小説 - ファンタジー系

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姉妹と少年〜復讐者たち 34

絶世の美を誇ると言われている魔女が、どうして美しい物を憎悪するのか理解できない。
仮面の下に何か秘密があるのだろうか?
「スェイル王国の王都まで来なさい。彼女達が理性を保ったままそこまで来れたら呪いを解いてあげるわ。まあ、今までと快楽が桁違いだから来るまでに牝牛に成り下がってるかもしれないけどね……」
「まっ!、待ちなさいっ!!!」
魔女の一方的な言い分にアンジェリカは返すが、魔女は嘲るような笑いでアンジェリカに答える。

「待たないわよ……ああ、それと貴女の愛しの坊やのペ○スも早く行かないと破裂しちゃうかもね。今度はその司祭でどうにかなるような半端な呪いじゃないから、スェイルで楽しみに待ってるわよ。せいぜい快楽に負けないでね……」
そう魔女は言うと、アンジェリカが叫ぶのにお構い無く気配すら消えてしまったのだった。


…ようやく、少年達が気を失って狂宴は終わりを告げたが、ジェシカもフロールも疲労困憊でまともに会話できる状況ではなかった。

回復を試みたヒューストンによって母子共に落ち着いたようだが、ヒューストンはアンジェリカを見ながら首を横に振る。
「今度の呪いはかなり難しいようだ。かなりリスクが高いぞ……」
彼はそう言いながらも、司祭の義務感からか呪いを解こうと呪文を唱え始めた。
「危ないわっ!」
アンジェリカもその危険さにヒューストンを止めようとするが、ヒューストンはアンジェリカに微笑んで呪文を続けた。
命に代えても彼女達とその息子達を救う積もりのようだった。
アンジェリカの目の前で、母子達とヒューストンが光に包まれていく。

そして、バチンと凄い音がして光が弾け、アンジェリカは一瞬目が眩んでしまった。
目を押さえたアンジェリカが瞬きしながら回復を待ち、そして見た物は……
安らかな寝顔になっている母子達だった。
姿形に変化はないが、息子達のペ○スも治まっているようで、呪いの効果をある程度抑えたかもしれない。
だが、アンジェリカはもう一つとんでもない物を見てしまった。
そこにはヒューストンの姿は無く、全裸の美しい女性が倒れていたのだ。


「こ、これ・・・まさか、ヒューストン?」

信じられないものを見るかのようにつぶやくアンジェリカ。
しかし驚くのはまだ早い。
解呪を試みたヒューストン、そして異形の子供クーとシャーレに起こった変化はそれだけではなかったのだ。

――――

「―――フフッ、どうやら思惑通りに引っかかったようね」

町から遠く離れたところに浮かぶ漆黒の船。
いかなる秘術か、つい先ほどまで町の宿屋にいた魔女はこの船で事の次第を見守っていた。

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