PiPi's World 投稿小説

姉妹と少年〜復讐者たち
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 24
 26
の最後へ

姉妹と少年〜復讐者たち 26

テオはラストスパートと言わんばかりにアンデッドたちに斬りかかる。
それを迎え撃とうとしたゴーストは、一刀の元に斬り捨てられて霧散する。
しかし彼らもやられるばかりではない。
消えていく仲間の背後からいっせいにテオに襲いかかった!
パーティ最弱と評された彼の実力では迎撃できない・・・
そう、思われていた。
しかし彼も敵討ちのために旅を続けていた男。
たとえパーティの中で最弱であっても、一般人レベルということはなかった。

ザシュッ!ドシュッ!ズバンッ!

テオは残った力を振り絞ってアンデッドたちを切り倒した。
倒れてただの死体に戻っていくアンデッドたち。
その様子にテオは勝利を確信し、ヒューストンに伝えようと振り返ったそのときだ。
ヒューストンの顔が驚愕に染まり、あわてて叫んだ。

「危ないっ!?」
「え・・・?」

ガブガブッ・・・!!

テオが振り返ったそのとき、彼の肩と腕は2体の女ゾンビに食いつかれていた。
しまったと気が付いた時には遅かった。
振りほどこうと暴れるが、歯ががっちり食い込んでなかなか抜けない。
「イィィィーー」
肉が腐っていくような激痛がテオを襲う。
事実、噛み付かれたところから、テオの肉体は腐りはじめていた。
「テオッ」
ヒューストンは神聖魔法を使って女ゾンビを浄化しようと試みる。
だが、女ゾンビはなかななかしぶとく、喰らいついて離れない。
だが、突然テオは自由になった。
だがそれは、テオの腕が腐り落ちたからだ。
「ウワァ、ウワァワァワ」
餘利野ことに転げ回る。
腐敗はさらに進み、肺や心臓にも達しようとしていた。
「むむ、まずいですね!」
明らかに腐敗の速度が速すぎる。
微生物によるものではなく呪いによるものであることは明白だ。
だから、ヒューストンは邪悪な呪いを断つ浄化呪文を唱える。
「おお、神よ!穢された少年を救い給え!!」
浄化の光がテオの身を照らし、心臓や肺に及ぼうとしていた呪いによる腐敗が止まった。
「こっちです!とにかく逃げてきてください!!」
ヒューストンの叫びに、ある程度冷静を取り戻したテオは彼のもとへと駆け寄る。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す