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姉妹と少年〜復讐者たち
官能リレー小説 - ファンタジー系

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姉妹と少年〜復讐者たち 3

それじゃと3人は期待を込めた目でボラスを見るが、ボラスは手を振ってそれを遮る。
「悪いがあんたらに有料で提供出来る情報はねえな。一ヶ月前の報復活動以降の足取りはぷっつりと途絶えてやがる」
「そうですか……」
落胆する三人だったが、次の言葉に希望をつなぐ。
「けど、金にならない噂程度なら有るぞ」
「本当ですか」
「ああ、ここから歩いて10日ぐらい先にあるシラクサという港街にあの魔女が潜伏していると言う噂があるんだ」
「それは確実な噂なんですか」
テオが勢い込んでボラスに詰め寄る。
ジェシカとフロールも期待を込めた目で見る。
「ああ見かけたって奴がいるらしい。もっとも組合のシーフが確認を取ったわけじゃないから、確実な情報とはいえねえな」
「そうですか…」
しかし確実といえなくても、言って見る価値だけでもある。
「一番目撃情報が多いのは、カルパチア通りというところだ。けどそこは街一番の犯罪街だ。もしいくんなら昼間の内だけにしとけよ」
ボラスは立ち上がるとカウンターに行き、バーテンダーに耳打ちする。
「賢者なら出払ってますよ、全員とも魔人の洞窟で……」
「なんだ、まだあのマッピングできてないのか?」
マッピングとは洞窟や古代遺跡の見取り図を作成する作業の事であり昔はダンジョンマスターと言う職種がいたが現在は廃れている。そこで魔術や学術を極めた職種である賢者の出番となるが相当な上位職種でこのギルトでも二人しか登録してない。
「……あっ、アンジェリカなら居ますよ?」
ボラスはため息を付く。彼女は若き大魔導士でハーフエルフ族だ。
「しょうがねぇ……呼んでくれ」
「はい」
バーテンダーはカウンターから出ると地下室へと入る。

数時間後……アンジェリカはジェシカの手足を診て言う。
「……魔女の血さえ飲めば助かるって聞いているの?」
フロールが頷くと彼女はきっぱり言う。
「逆効果もありえるわね……ブービーマジックトラップって知っているかしら?」
三人は首を横に振る。

「簡単に言えば呪の一種で魔力を使うたびに発情するとか、身に着けるだけで石にされちゃうペンダントとか……この呪もその可能性があるわね」
「そんな……じゃあ、治らないって言うのですか?」
「しかし、呪と呪をぶつければ進行を止められる可能性もあるわ……貴方の体も同じ魔女から呪をかけられたでしょ?」
彼女はニヤリとすると耳打ちしフロールとテオは真っ赤になる。
「ジェシカと交われって言うの!」
「性交渉は有効な気を発散し吸収するから……万が一トラップが発動してもこの上ですれば大丈夫」

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