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姉妹と少年〜復讐者たち
官能リレー小説 - ファンタジー系

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姉妹と少年〜復讐者たち 20


(なんてこと・・・!?)

息子たちの話に、パーティは愕然とする。
テオ・アンジェリカ・ヒューストンの3人は子供を悪事に利用する仮面の女の性悪さに。
ジェシカとフロールは魔女がこの町にいるかもしれないという可能性に。
ジェシカとフロールは魔女ミザリーの奴隷であった頃、何度か魔女本人と会ったことがある。
彼女はいつも仮面をかぶり、魔物たちに自分たちをなぶらせたり実験のモルモットにしたりしていた。
あの魔女がこの町にいる。
そう思った瞬間、2人の心にはかつての苦痛の記憶とともに黒い歓喜が全身を駆け巡った。
息子たちをいいように利用した事実が、魔女への憎悪を加速させてしまったのだ。

「それでその魔女・・・いえ、仮面のお姉さんはどこに?」
「ま、町はずれの教会に・・・連れて行ったお姉さんたちもそこにいるはず・・・あっ、ママ!?」
「ジェシカ!?フロール!?」

子供たちから敵の居場所を聞いた姉妹は、息子たちを置いて一目散に駆け出した。
どこに行くかなどすぐにわかった。教会の仮面の女に会いに行ったのだ。
テオたちもすぐさま追いかけたいところだが、子供と連れて来られた娘のこともある。
今は無力なこの3人を安全な場所に運ばなければならなかった。
ヒューストンとアンジェリカは互いに目配せすると、テオに子供と娘を手渡した。

「わぷっ!?な、何を!?」
「テオ!アンタ、子供とそのお嬢さんを宿屋に連れて行って!」
「私たちは先にジェシカさんとフロールさんを追いかけます!」
「ま、待ってください!ボクも一緒に行きます!」
「バカっ!アンタじゃ足手まといだって言ってんのよ!?」
「それにこの子たちを放置していては危険ですっ。
 どうかわかってくださいっ!」
「で、でも・・・っ!」

テオは何とか食い下がろうとするも、2人は取り合わず急いで姉妹の後を追った。
こうなってはテオも子供たちの安全を確保せざるを得ない。
彼は涙を飲んで、急いで子供たちを連れて宿屋に向かった。

――――

バーンッ!

「きゃあッ!?い、いきなり何の用ですっ!?」

その頃。一足先に教会に到着したジェシカとフロールは、荒々しく教会の扉を蹴って侵入していた。
その激しさに、礼拝堂にいたシスターが驚いて抗議の声を上げた。
だがそれ以上に怒っていた2人はそれぞれの武器をつきつけ、怒鳴りつける。

「黙れ、魔女!よくも私たちの子供を利用してくれたわねッ!?」
「ここであったが100年目、今日で貴様との因縁に決着をつけてやるッ!」
「・・・・・・っ?!」

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