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姉妹と少年〜復讐者たち
官能リレー小説 - ファンタジー系

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姉妹と少年〜復讐者たち 13

そんなある日、アンジェリカが家に飛び込んできた。
そしてもう1人の人物が入ってきた。

「おかえり。この人は?」
テオが当然の疑問を発した。
今では性交後8時間ほどは動けるようになったジェシカたちも「誰かしら?」という表情だ。

「お初にお目にかかります。シルファール教呪詛対策課のヒューストン司祭です。」
白衣の男が挨拶した。
「呪詛対策の専門家で、たまたま近くに来ておられたので来ていただいた。早速診てもらおう。」

ロザリー捜索のメンバーにはヒューストン司祭も加わっていた。
彼は、わずかずつながら大魔女の呪詛の威力すら低減する、有能な治癒者でもあり、また悪質な呪詛を取り締まる捜査官でもあるのだ。
毎日受ける、彼の浄化呪文とテオの精液でジェシカたちの呪詛の効き目はわずかずつながら減って行っていた。
感染型の呪詛であることは先に彼にも伝えてあったから、事前に防御結界を張ってから処置することで、ヒューストンは感染を免れていた。
だが、町に着く頃には大変な事態に陥っていた。
発作的に呪いが強化され日があるのである。
その為、司祭はこれ以上は危険と判断して治療を中断せざるを得なかった。
このままだと反動で呪いが強化されてしまう可能性があるからだ。
それは、彼女達は精液中毒になってしまった事だった。
酷い日は、数時間おきに精液がなくては生活できない状態だった。
特にジェシカとフロールは酷い状況で、酷い日にはよく発作を起こしすのである。

その発作は酷く、彼女達はたびたび理性を無くしてそこらに居る男を求めるようになった。
いつ起きるか分からない為にテオやアンジェリカはハラハラしっぱなしで、発作した彼女達を抱えて隠れる事もしばしばだった。

そんな彼女達の道中を静かに見つめる人物がいた。
正確に言うと、その人物はその場に居た訳ではない。
とある所で水晶球からその様子をみる人物……
それは黄金の仮面に顔の上半分を隠した女性であった。

椅子に座り、水晶球を見る女性は、仮面以外は何も着ていない。
その女性は仮面をしているけれど、下半分からしても絶世の美女と分かる造りで、その裸体も完璧なまでの美しさである。
真っ白な髪、下腹部の体毛も白く、彼女の肌も病的なまでに白い。
仮面から覗く瞳は真紅……
その奇妙さすら美しい。
この美の女神のような人物こそ、魔女ロザリー・ミーレン……
全裸なのは、彼女にとって美しすぎる身体を隠さなくてはならない理由が無いからであるが…仮面は謎である。
薄暗い部屋で一人で水晶球を見ていた。


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