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グラディエイター
官能リレー小説 - ファンタジー系

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グラディエイター 8

そして、クリス達は出撃から10分後、目的地である魔物の巣窟のリグル荒野に到着しようとしていた。
ーリグル荒野ー
グラーナ公国北部に広がる荒野にして凶暴で巨大な魔物が多数生息してる地域である。
この土地は公国領でありながら、魔物のせいで実際は無法地帯である。
しかし、隣のエリダヌス王国の侵攻を防げているのは、この荒野に生息する凶暴な魔物のお陰なのは皮肉なのは言うまでもない。
そして今回、クリス達の任務は新型グラディエーターの性能実験と、荒野の魔物駆逐によるエリダヌス王国との交易路であるリグル街道の安全確保、近年人口の増加傾向によっておこっている領内の農地不足の問題を解消する為でもあった。

リグル荒野の開発は、沿岸部リグル街道沿いの入植は比較的進んでいるものの、クリスの向かう内陸部は殆ど手付かずの状況である。
リグル荒野の開発は、公国の悲願と呼べる物だが、駆逐しても減らぬ魔物になかなか開発は進んでいなかった。

それにエリダヌス王国の存在もある。
エリダヌスは近年、圧倒的な戦力をリグル荒野に投入し、緩衝地帯であるリグル荒野を少しずつ己の領土に加えている。
それに伴い、街道沿いの小競り合いも増え、それも公国にとって頭の痛い話となっていた。

これら様々な事が重なってクリスの肩にのしかかり、その責任は開発実験とは言え多きかったのである。

そのリグル荒野を進むクリス隊は、シェルとアイナのコンビを先頭に荒野を進む。
感応晶は、通信システムだけでなく、レーダーの役目を兼ねており、それを便りに魔物を狩っていく方法を取っている。
シェルの新型3号機は、実験型の感応晶システムを搭載し、エリダヌス王国操機兵に近い索敵能力を持つ。
しかも、3号機の最大の特徴は、背中の飛行翼によって空を飛ぶ事ができる所であった。

出力的に小型化は無理と言われていた飛行システムを本格的に導入した最初の機体で、今後更に柔軟な作戦行動ができると期待されている。
しかし、まだまだダイナモへの負担が大きく、速度も高度も改良の余地が多分にある。
何より、極限まで装甲を減らさねばならず、実戦化まではまだ時間を要するのである。
ただ、索敵能力に関しては目視も含め、高い能力を有するので、目的さえ間違えなければ使える余地はあった。
この3号機に乗るシェルとアイナは16歳…双子である。

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