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グラディエイター
官能リレー小説 - ファンタジー系

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グラディエイター 34

ただノティムやパンナのように、専属メイドから妻を狙う者が殆どだ。
フィオナの方が変わり者なのだ。
そんな変わり者がジョアンを取り巻く10人のメイドの中にいた。
それは、彼を膝枕しているメイドや、マッサージしているメイド達ではない。
そのメイド達の中の最年少の少女…
まだ子供っぽい少女の名はクラン、ジョアンの幼なじみである。
ジョアンを追いかけてメイドになった彼女だが、ジョアンの方はどちらかと言えば迷惑がっている完全な一方通行であった。

それはジョアンがかなりの年上好き…弟に甘えん坊と言いながらも、彼自身もかなりの甘えん坊であるからだが、そんなジョアンからすれば守備範囲外のクランは眼中にないと言う訳なのだ。
それでも、奉仕メイドを志すだけあって、クランはジョアンに気に入られようと健気に尽くそうとしている。
ただ、悲しいかな…
幼児体型のクランがジョアンから声がかかる事は稀であった。
殆どが大人数の時で、しかも他のメイド達にジョアンを取られて眺めてるぐらいしかできないのである。


「はあッ・・・はあッ・・・!はあうっ・・・!?」

今、そんな彼女はめずらしくジョアンから仕事を与えられていた。
オナニーショーでジョアンを楽しませるという、大事な仕事だ。
めったにお呼びのかからないクランは、羞恥に顔を赤くしながらもジョアンに喜んでもらおうと、胸をはだけ、スカートをたくし上げて局部をあらわにして自慰を続ける。
たとえこの命令が、疎ましい自分を黙らせるためのものであろうとも。
この国を守るためにこの身を捧げられるなら、背景の一部にされてもかまわない。
それがクランの奉仕メイドとしての矜持であり、自分以上に国に尽くしている機士(ハイランダー)と妊兵(ダイナモ)への敬意であった。
そう、彼女は国でもっとも嫌われる存在である妊兵にも敬意を払える、希少な存在なのだ。
なぜなら彼女は妊兵を希望しながら、選抜に落ちた変わり種中の変わり種だったから。

「クラン。もういいわ。もう疲れたでしょ?そこから先は私がやるわ」

そこに同僚のメイドが見かねて、救いの手を伸ばした。
彼女はキータ。
何かと報われないクランに気を使ってくれるメイドの1人で、クランと対称的にメリハリのきいたボディの持ち主だ。
だが同僚の救いの手に、クランは不要とばかりに首を横に振った。

「い、いえぇっ・・・!へ、平気っ、ですぅ・・・っ!?
 お疲れのジョアン様のため、にもっ、私の自慰で楽しんでいただかないと・・・っ!」

命令がただのあてつけだと知っているだろうに、恐るべき奉仕精神である。
だからこそ、キータたちは彼女に優しくし、もっといい主人とめぐり合ってほしいと願ってしまうわけなのだが。

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