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グラディエイター
官能リレー小説 - ファンタジー系

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グラディエイター 33

ジョアンの言葉にメイドたちは一瞬虚をつかれたような顔になり、すぐに苦笑を浮かべた。

「それは・・・たぶん」
「きっとアルト様がパンナかノティムにでも捕まったのでしょう」
「あの2人、アルト様のことになると性格変わりますから・・・」
「ったく・・・。アルトのヤツ、いつまで経ってもドンくせえなぁ」

メイドたちの鋭すぎる推理に、ジョアンは思わずため息をついた。
甘えん坊のアルトは、ジョアンにとって悩みの種の1つである。
もう少しこの生活を楽しむとか、もっとうまく立ち回ればいいのに、アルトはそれが全然できない。
最初のうちはいろいろ助けてやっていたが、今では教育も兼ねてあえて放置するようになっていた。
機士にはこんな言葉がある。
『最高に淫らな妊兵、最高に子出しの良い妻、最高に尽くす奉仕メイドの三者を持った者こそ、真の機士である』
妊兵と妻は前述までの通り、特に機士の妻となるのは多くの女性の憧れであるので、機士の嫁探しは苦労はしない。
するとすれば、『子出し』が示す通りの選ぶ苦労ぐらいなものである。
ただ『奉仕メイド』と言う存在は機士としても探すのに苦労する存在である。
妊兵と違う意味で特殊な存在だからだ。

奉仕メイドの仕事は、機士を癒す事である。
それだけなら妻や専属メイドでもできそうだが、彼女達はそれぞれの立場での役割もある。
逆に奉仕メイドとは主人である機士を癒す為だけの存在であるので、妊兵程でないにしろ彼女達もその身を変化させている。
小魔石と呼ばれる小さな魔力の石を子宮に入れる事により、彼女達はふくよかで包容力に満ちた身体つきとなる。
その何よりもの特徴は、豊富な母乳である。

栄養に富み、素晴らしく美味い母乳が大量に出るようになり、疲れた機士を癒す事ができるのだが、妊兵同様に魔力の源を胎内に取り込む為に妊娠する事が無い。
人間扱いされない妊娠程でないにしろ、その身分は奴隷並であり、(妊娠と違って)必要性が高くない為にどこの国でも積極的な募集は無い。
しかしながら、機士の多くは奉仕メイドを得る事を求めているし、それはグラーナでも例外ではない。
なり手が少ないと言いつつもクリスの専属メイドであるフィオナは奉仕メイドであったりと、奉仕メイドを志す者も多少はいる。

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