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グラディエイター
官能リレー小説 - ファンタジー系

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グラディエイター 26


「いや、いいよ。今は君と一緒にいたい。
 マリーには今度埋め合わせをさせてもらうよ。
 それよりフィオナ。悪いけど今日もいつものヤツ、頼めるかい?」
「は、はい・・・クリス様がお望みならば」

それは羞恥か歓喜か。クリスの言葉に頬を赤く染めながら、フィオナは胸をはだけると、主人である彼の頭をそっと抱きしめたのであった。
妊兵のような破天荒な巨大さではなく、フィオナのそれは大きいがバランスよく美しい。
その美乳に包まれ、ホッとした様子のクリスをフィオナは複雑な表情で見ていた。
心憎からず想っていても、二人の身分の壁は大きすぎる。
それに公子であるクリスの結婚は政治問題であり、彼自身にさえ決定権はない。
一夫多妻が許されている公国でも、彼女は妻にはなれないのだ。
だが、諦めて他の男と家庭を持つ気はフィオナには無かった。
こんな不安定な関係でも、フィオナにとってはささやかな幸せと言えた。

「ありがとう凄く癒されたよフィオナ。」
フィオナの乳房にしばらく包まれていたクリスはフィオナに礼を言う。
「いいえ、殿下に甘えられるのは好きですから。」
「ふふふ、フィオナ眠くなった。私が寝るまで何時もの様に子守歌を頼むよ。」

礼を言われたフィオナはクリスに甘えられて喜ぶと微笑み。
クリスはフィオナの胸に包まれてほってしたのか、眠くなり寝る事にしてフィオナに子守歌を頼みフィオナは快く引き受ける。
フィオナにとってクリスに子守歌を聴かせて寝かすのは幼い頃から、彼女の仕事であった。

微睡むクリスを見ながら微笑むフィオナ…
例え結ばれる事は無くとも、彼女にとって今は幸せそのものであった。


この飛空艇だけに関わらず、各軍団にはメイドや女性士官が多い。
クリスのような特別な身分は別として、普通の機士は余り身分を選ばず結婚できる。
一夫多妻が許されているし、彼等はそれを苦にしない程に絶倫である。
故にメイドや女性士官にとって、軍隊は婿探しの場所であり、機士達に注がれる視線は熱い。
軍の方もそんな事情は承知しているので、彼女達は良家の出身で、容姿に優れるものから選ばれるのである。

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