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グラディエイター
官能リレー小説 - ファンタジー系

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グラディエイター 21

その旨さがこの生臭い精液によってと言うのが、彼女達がもう普通の人間でないと理解させられる瞬間だった。
そして、それを口のみで犬のように食べている様を人に見られながら食べていると言う事も、彼女達に辛い現実を認識させるのだった。
彼女達が口のみで食事しようとすると、巨大な胸が邪魔するから尻を高く上げなければならない。
そうすれば余計に浅ましい格好に見えてしまう。
これは、逆に同性に見られる方が辛いかもしれない。

見るほうも見られるほうも恥ずかしい食事の時間。
メイドが感情的になっている分、今日の食事はまだいいほうだ。
それは少なからずマリーたちを人間扱いしている部分が残っているということだから。
彼女たちがもっともつらいと感じるのは、自分たちを完全に道具と見られているときだ。
事実マリーたちは国の財産、道具に過ぎない立場だが、ただの道具として扱われるときが1番心が痛む。
最初は整備士たちに下種な目で見られたり、汚らわしいもののようなひどい扱いを受けていた。
しかし彼らが自分たちに欲情していたのはわずかの間だけであった。
やがて彼らは妊兵を、ただの再利用できる部品としてしか見なくなった。
妊兵の浅ましい姿に見慣れたからか、それとも汚らわしさが限界を超えてしまったのか、それは誰にもわからない。
だが善意であれ、悪意であれ、生き物として扱われることがどれだけ幸せなことか、最下層の立場で生きるマリーたちはその時イヤというほど思い知った。
死ぬよりもつらいことは悪意を浴びせられることではない。
まったくの無関心であることだ。
どれだけ妊兵が苦しんでも、叫んでも。
食事をくれることに感謝しても、命に関わる病気やケガから助けてもらっても。
無関心なものは何の感情もない目で見下ろすだけ。
そんな目を見るたびに、マリーたちは言いようもない孤独と恐怖を感じてしまう。
そういう意味ではパートナーのいる彼女たちは、まだ救いがあるほうなのだ。
マリーたちが羞恥に耐えながら食事を済ませると、それを見ていたメイドはブツブツ文句を言いながら食器を回収してその場を後にする。
その後はしばらく自由時間だ。
と言っても娯楽は何もないので、眠るか自分たちの主人ことについて話し合う程度のことしかできないのだが。

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