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グラディエイター
官能リレー小説 - ファンタジー系

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グラディエイター 20


「・・・ありがとうございます、ソフィア様。
 いつもつらい仕事を押し付けて申し訳ありません」
「気にすることないわよ、マリー。
 妊兵になった以上、私たちは運命共同体。助け合うのは当然のことでしょ?」

マリーの言葉にソフィアは気丈に笑顔を見せる。
ホントは自分だってアイナのように性欲に身を任せたいだろうに、強い女性である。
5人の中で唯一格闘技の覚えのあるソフィアは、いざというときみなを助けてくれるストッパーだ。
彼女がいなければ、何回死にかけたかわかったものではない。

「それよりマリー?
 あたしのことはそんな堅苦しいいい肩しなくていいっていつも言ってるでしょ?」
「あ、申し訳ありません。その・・・子供の頃からのくせでつい」
申し訳なさそうにするマリーに、全員が辛いながらも笑顔を見せる。
妊兵になれば元の身分など関係無い。
生まれや育ちでその人間のベースができるが、最早妊兵にはそのような物すら不要なのである。
その代わり、同じ部隊の妊兵はお互いに助け合いながら絆を深めて生活していく。
そう、家族のように…
だからこの襲いかかる性欲もみんなで励まし合いながら乗り越える。
じっと動かず、身体を寄せ合い体力の消耗を避ける。
女の子らしい他愛もない会話も、この時ばかりは役に立つ。

そうやって時間を過ごすと、この苦しい快楽地獄も多少ましだった。
そうして過ごしていると、扉が開かれワゴンを押したメイド達が入ってきた。
「餌の時間よっ!」
そうメイドは言って、汚い物でも掴むようなしかめっ面で人数分の皿を床に置いていく。
それが彼女達妊兵の食事…
まるで犬のような扱いだった。
皿を置かれたのを見て、ミリアはアイナを揺り起こして、全員が皿の前に四つん這いで近づく。
彼女達の為に栄養バランスが考えられた美味しい食事だ。

しかし、その食事の上にかけられた白いソース…
いや、精液が独特の吐き気を催すぐらいの生臭さを放っていたのだ。
メイド達が食事を汚物のように扱ったのは、この誰とも知らぬ精液をぶっかけられていた為だ。
「サッサと食べなさいよっ!、後片付けがあるんだからねっ!」
メイドの不機嫌な声に、妊兵達は皿に顔を近付ける。
毎度の事とは言え、この生臭ささには慣れない。
そのまま口を近づけ食事をついばむ。
我慢できない生臭さとは裏腹に、料理は悲しいぐらい旨い。

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