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グラディエイター
官能リレー小説 - ファンタジー系

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グラディエイター 17

流石に新人らしい一人のメイドは躊躇する。
その躊躇するメイドに先輩メイドから厳しい声が飛ぶ。
「何やってんの!?・・・早くしないと片付かないじゃない!」
「だって・・・可哀想で・・・」
慣れない新人メイドに先輩メイドは鼻で笑って言う。
「バカじゃないの!・・・コイツらは人じゃないのよ・・・人を捨てて快楽に走った牝豚・・・しかもおぞましい快楽によっ!」
先輩メイドの妊兵を見る目は侮蔑と憎悪・・・普通の女性なら妊兵に抱くイメージがこうである。

もう一人のメイドがマリーの秘部にデッキブラシの柄を突き立て、忌々しげに言う。
「特にコイツッ!・・・己の快楽の為におやさしい殿下を苦しめてっ!!・・・最低な豚よっ!!」
クリスの国民的人気が高いだけに、マリーに対する憎悪や侮蔑は格段だった。
この世界の一般人にとって、妊兵は快楽で人間の魂を売り渡した最低の淫売として見られている。
特にグラーナでは、禁忌である近親相姦なので妊兵に対する風当たりは強いのだ。
「好意を見せてると、アンタもこうなるのよ・・・」

先輩メイドが後輩メイドを脅すように言うと、彼女も表情が変わり必死でブラシでこする。
それも迷信なのだが、都市伝説のようにまことしやかに語られている話だ。
こうやって彼女達は乱暴に洗われると、これまた乱暴に拭かれて転がされる。
そして、男達が台車に乗せ・・・彼女達の部屋に運んでいった。



妊兵小屋・・・5人相部屋で、唯一の憩いの場である。
転がされるように部屋に放り込まれた彼女達の中で、一番先に動いたのはミリアだった。
「・・・大丈夫?・・・みんな・・・」
這いながら壁まで行き、壁を背もたれに荒い息を吐いて座る。
他の4人も、這いずりながらミリアの側まで来た。
「大丈夫です、ママさん・・・でも、マリーが・・・」
ママさん・・・ミリアを愛称で呼んだのはアニータだ。
「マリーは大丈夫です・・・これぐらい慣れましたから・・・」
そう言いながらもマリーはすこし涙声だった。

しかしパートナーである機士(ハイランダー)がいる彼女たちはまだマシなほうだ。
魔物ひしめき、各国が世界制覇のチャンスをうかがうこの時代、パートナーのいない妊兵(ダイナモ)は少なからず存在する。
あるものは戦いに敗れて捕虜となって。
またあるものは戦いの中、パートナーを失って。
機士を失った妊兵には想像を絶する過酷な生活が待っている。
新しい機士を見つけるために、毎日数えきらないほどの機士候補の男たちと肌を重ねたり。
生きた発電機として高性能な飛行機や船のエンジンとして取り付けられたり。

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