PiPi's World 投稿小説

元隷属の大魔導師
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 165
 167
の最後へ

元隷属の大魔導師 167

「えっ?」

「――っと、ヤベェ」

支えを失ったジルの身体が己めがけて倒れてくるのを目にしたデルマーノは拘束され、不自由ながらも身体を瞬時にくねらせると直後に落ちてきたジルの身体を受け止めた。
体格差とジルが身体を縮ませているため、図らずもデルマーノの胸に顔をうずめる格好になる。

「はぁ、ん……ぁ……はぁ……ぅぐ……」

覚悟はしていたのだろうが初めてを喪失する痛みは予想以上だったのだろう、涙で潤んだ双眸でジルはデルマーノを恨みがましく睨んだ。
当のデルマーノはその視線を真っ向から受け止め、答える。

「……悪い」

「っ?……なに、を?……」

ぶっきらぼうだったが唐突に謝罪の言葉を受けたジルは痛みも忘れ、目を見開いた。

「いや、初めてがこんなんじゃな。嫌だろ、やっぱ?」

「……この行為はシャーロット様の目的のためには不可欠です。ですので――」

「くくっ……どうせ、そう言うと思ったから謝ってんだ。素直に頷けよ」

ジルは喉奥で笑いながら告げられたデルマーノの台詞の意味を理解するのに十秒ほどの時間を必要とした。
そして、意味を完全に理解すると噛みしめるように胸中で反芻し、最後に小さく頷いた。
ジルの顔が耳まで紅潮しているのを見て、デルマーノは再び、喉の中で転がすように笑う。

「…………貴方は、卑怯です」

「あぁ?」

ジルが誤魔化すように唇を尖らせて言った抗議の声にデルマーノは疑問符を浮かべる。
しかし、ジルは取り合わず、両腕を伸ばしてデルマーノの首に巻き付けるとグッと顔を近付けた。

「おいっ、なにを――んっ」

「ちゅ……むぅ、ふ……うぅふんっ……ちゅぅ……」

一度、二人の唇が触れ合うとジルの中でナニかが決壊したのか、貪るようにデルマーノへ接吻を始めた。
その姿はさながら強姦である。
手足を拘束され、首にまで抱きつかれてはデルマーノに逃げ場はない。
己の口中に侵入してきたジルの舌に歯を食いしばり抵抗したが歯茎をなぞられ、唇を吸われ、更に下半身同士は繋がったままのため、デルマーノは抗う力を次第に削がれていった。
デルマーノが顎の力を緩ませた一瞬の隙を見逃さずジルは舌を蛇のように相手の舌に絡ませ、舐め、味わっていく。

「っぐ、ふぅ……れろ…………ちゅぷ……じゅちゅる……ゥッ……はぁん……ふぅむっ……」

――クチュ……グチュル、ズズッ!……ジュル…………

激しい接吻に倒錯するジル。
破瓜の痛みも幾分か和らいだのか、繋がっている腰もスリスリのデルマーノに擦り付けるように動き始めた。
侍女服のロングスカートに隠れているために結合部は見えないが微かに聴こえる粘性の液体音だけでもソコがどういった状態になっているのか十二分に想像できた。

「ちゅ、るっ……ちゅぱぁ…………ふふっ、デルマーノ……さまぁ……」

「っ、っ、っ!」

己の名へと突然、敬称を付けたジルにデルマーノは目を見開き、背筋を震わした。
ジルはそんな彼の様子を一切、気にせずに今度はデルマーノの胸部に頬を擦り付けると続ける。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す