PiPi's World 投稿小説

元隷属の大魔導師
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 161
 163
の最後へ

元隷属の大魔導師 163

ジルは舌で転がし、唇の端から白濁するデルマーノの子種を垂らしながら端的に感想を述べる。
デルマーノは「んなら、飲むな」と言いたかったが、その前にシャーロットが動いた。
自分より頭二つほど、身長の高いジルの首に腕を回すとその唇に己のそれを吸いつけだのだ。

「んふっ?……むぅ……」

「くちゅ……ふむゃ……ぅちゅ……」

突然、始まった女同士の主従の痴態にデルマーノは目を点にする。
それからたっぷり十秒、ディープな接吻を続けたシャーロットはおもむろにジルを解放した。

「ん?………ん〜〜、確かに変な味ぃ」

自分とメイドの唇に架かった乳白色の糸を指で拭いながらシャーロットは笑って言った。

「でも、お兄ちゃんのだと思うと……うん、アリだ」

「うわぁ……マジかよ?」

「おのれ、デルマーノ。シャーロット様のお心遣いを無碍にするばかりか引くなど――失礼の極みです」

「まぁまぁ、ジル……お兄ちゃんも照れてるだけだよね?」

憤り、デルマーノへとにじり寄ったジルをシャーロットは背後から羽交い締めにする。
無意識なのだろうがデルマーノの半分、萎えた逸物をジルの臀部とシャーロットの恥部で挟む恰好となった。

「誰が照れるかっ!……はぁ、いい加減、脳内のその幸せフィルターをどうにかしてくれ」

嘆息して言ったデルマーノの台詞にシャーロットはプクッと頬を膨らませて不満を訴えた。
デルマーノはソレを完全に無視して「んなことより」と続ける。

「なぁ?さっき言ってた俺の利用価値ってのは何なんだ?」

「っ?………………んふふっ、うん――もうそろそろ、話しちゃっても良いかな?」

「シャ、シャーロット様っ……」

デルマーノの問いに目を見開いたシャーロットは沈黙し、その後に頷いた。
そんな主へジルは慌てて窘める。
デルマーノはそんな二人を訝しみ、尋ねた。

「なんだ?マズい事なのか?」

「うん。私にとって、死活問題だからねぇ〜」

「シャーロット様。そのご自覚があるのでしたら……」

「ジ〜ル〜、たからだよ。お兄ちゃんには知っておいて欲しいんだ」

「………………はぁ。これでは私ではご意志を変えさせる事はできませね」

ジルは肩越しに主を見つめ、渋々とながら納得する。
シャーロットはそんな従者の頭を撫でるとデルマーノを見つめて言った。

「お兄ちゃんはさ、隷属種がどうしたら誕生するか――知ってるよね?」

シャーロットの質問にデルマーノは疑問符を浮かべたが、話しを進ませる為に答えた。

「ああ、知ってる。真血種が通常の吸血にくわえ、己の魔力を対象へと注入する――と言われているな。後は隷属種が純粋にただ、吸血行為を行うだけでも対象は隷属種になる。あってるか?」

「うん、大体はそんなとこだね。でも、私は違うんだぁ……」

「違う?」

遠い目をする真血種の吸血鬼にデルマーノは聞き返した。

「私は……特異体質でね、注入する魔力が普通の真血種よりもうんと強いの」

「つまり……対象の魔力耐性を超過するのか?」

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す