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屍美女の大群
官能リレー小説 - ファンタジー系

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屍美女の大群 92

そして、駿が何度目かの放出を終えて美羽の背中に倒れ込んで来た時…ふと気配を感じて綾子はそちらを見る。
「無事…と、言うか…楽しんでおったようじゃの…」
「おっ…お母様…」
流石の綾子も声の主が解り緊張した声になる。
例え、体格、体力、格闘能力で勝てる相手であったとしても、この人物には、そこに居るだけで綾子を圧倒して戦う気を削ぐ何かがあった。
「駿っ!!」
その横の響香は、駿を確認して真っ先に駆け寄る。
響香の声に反応した駿は、身を起こして美羽から離れる。

「姉さん?…姉さんっ!!…」
近付いてきた響香をほぼ感覚で飛び付く。
駿の思いがけない行動と、多少ズレた飛び付きに驚きながら上手く駿をキャッチする。
駿は響香の首筋にしがみついて、ぶつけるような勢いで唇を奪い、呼吸が続く限り唇を吸い、苦しくなると勢い良く離すが…また勢い良く響香の唇に吸い付く。
何度も唇を吸い、ようやく身体を少し離す。
しかし、まだ首筋にしがみつき、脚は響香の腰に回され響香にぶら下がる形になっていた。

「何でっ…何でっ、来てくれなかったんだよぉっ!!!…」
少し涙声で怒りをぶつけるように言う駿を驚いたように見る響香…最初、駿の怒りが何なのか理解できずに戸惑っていた。
駿の響香に対する想いは性欲だけの生半可なものではない。
許されぬ恋心を長い間抱き、その裏返しに姉に我が侭を一杯言ったり、甘えたりもした。
それだけでなく、自分に優しくしてくれた義兄にすら深く嫉妬し、憎悪すら抱くまでになったのだ。
そんな駿の自分に対する強い気持ちを、まだ響香は気付いていなかった。

「遅くなってごめんね、駿…でも…でも、みんな助けてくれたでしょ…」
駿の怒りに戸惑いながら響香は子供をあやすようにそう言って背中をさするが、全く駿の怒りは治まらない。

その横で、寂しそうに母と駿の絡みを見ていた明日香を、佳代が抱き締めて言う。
「あーちゃん、よくやったの!…よい子じゃ!、よい子じゃ!…」
「佳代ママっ…」
佳代に抱きしめられてほっとする明日香を胸に寄せながら、佳代は静那を見る。
「静那殿じゃな…」

「…そうですが…貴方は?」
静那も佳代が彼女達の中で重要人物である事に気付き姿勢を正す。
「神薙家当主、佳代と申す…ここにいる明日香や駿、他の女共も神薙の者じゃ…以後、よろしくお願いする」
「…佳代殿…妾は何故、こんな所にいるのです…妾の駿王丸は…」
理性を戻しても、まだ静那が何か状況を理解している訳ではない。
佳代は笑みをみせながら、静那を抱きしめて言う。
「今は考えなさるな…ここに居るのは、皆静那殿の家族じゃ…」

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