PiPi's World 投稿小説

屍美女の大群
官能リレー小説 - ファンタジー系

の最初へ
 55
 57
の最後へ

屍美女の大群 57

母親の顔と恋する女の顔を交錯させる響香に、綾子も笑みをみせる。
「解るぜ…子供がこんなに愛しいものだとは思わなかったけど…本当に凄く愛しいもんだったからな…」
綾子が美羽とああなったのは屍美女の性欲だけでない。
正気を取り戻し、美羽が出産直後に死に別れた娘と解り、こみ上げてくるとてつもない愛しさに、思わず持てる技術を駆使して調教してしまったのが実情であった。
響香の対戦で娘を放り投げた時も、佳代がキャッチできるように投げていた。

それは綾子なりの愛情表現だった。
因みに綾子の夫は、綾子より20歳近くも年下で…まだ子供だった頃に綾子が襲っている。
基本レズだが、小さな少年にも目が無い。
「それに、駿か…いくつになったのか知らないけど、響香がそんな風だから可愛いんだろうな」
そんな綾子だから、笑みの中にかなり期待感が入っている。
「駿兄ぃって…かなり頼りないよ…いっつも響香お姉ちゃんのお尻にくっついてるもん!」
駿の名前に反応した美羽が、母の腕にぶらさがるようにしながら甘えて言う。

調教と言う形だろうと、母の愛を初めて受けた美羽は幸せを感じていた。
強く逞しい母が、自分を可愛がってくれるから、駿の一見ひ弱な所が目につくのだ。
まだ女として未熟で母性の乏しい彼女には、駿の萌え要素は理解できない。
(こう言う所以外は、お姉様よりママに似ているのね…)
ツンツンな美羽の言葉を聞きながら、響香はそんな感想を抱く。
全身エロい所しか無いムッチリとした智恵美を幼くしたような肢体…甘えん坊でMっ気が強い所も同じだ。

響香も智恵美より佳代に似てるとよく言われていたから、驚きはしないが…Sな母とMな娘で丁度いい関係かもしれないとも思う。
甘える美羽に満載でも無い綾子を見ていると、流石に明日香の事が心配になってきた。
不死身だろうと、幼い娘なのである。
そんな事を思っていると、佳代の足止まった事に気付くのが遅れ、慌てて立ち止まった。
「そこに居るのは、智恵美じゃな!」
よく見ると人影らしき物…微かに漂ってくる匂いはそれが屍美女の物であるように思えた。

「…お母様…ですか?…」
声の主はどんどんと見える位置まで近付いてくる。
それは、間違い無く智恵美だった。
「お母様に響香!…無事だったのね…えっ!、綾子?…綾子なのっ!」
佳代と響香の無事に笑みを見せた智恵美だったが、綾子がいるのを見て、驚き涙ぐむ。
綾子の方は明らかにバツが悪そうに姉を見返す。
「大丈夫だったの?、痛い所とか怪我した所無い?…お姉ちゃん、凄く心配したんだからっ!」
そう言って近づき、綾子をギュッと抱きしめる智恵美…強く逞しい綾子に不必要なぐらい心配した様子だ。

SNSでこの小説を紹介

ファンタジー系の他のリレー小説

こちらから小説を探す