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屍美女の大群
官能リレー小説 - ファンタジー系

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屍美女の大群 55

一撃に全てを賭けた響香の疲労は色濃く、全身から汗が噴き出、その呼吸も荒い。
それだけに彼女がどれだけのものを込めたのかがうかがえた。
一方。有利な勝負に不敵な笑顔を浮かべていた綾子はその顔を驚愕に見開かせていた。

「ウソ・・・だろ・・・?」

呆然とつぶやく綾子の左手は肘から先がなく。
そこから先はくるくると宙を舞って地面に落ちた。
その音で正気に返った綾子は、あわてて動けない響香に反撃を試みる。

ガァンッ!

しかし反撃を当てるより早く佳代が足元に銃弾を打ち込み、その動きを止める。

「そこまでッ!この勝負、お主の負けじゃ、綾子!」
「なっ・・・!?アタイはまだ戦え・・・!」
「たわけっ!!今の一撃、響ちゃんがその気になればお主を両断できたこと、気づかぬとは言わせんぞッ!?」
「そ、そんなの切らなかった向こうの勝手じゃないか!?
 と、ともかくこの勝負、アタイの勝ちだっ!」

綾子は佳代の審判を無視して残った右手で響香の首をつかむ。
それは負けを受け入れられない愚かな敗者のささやかな抵抗。
しかし綾子はこの時素直に敗北を認めるべきだった。
なぜなら審判を務めていたのは、自分を一方的に叩きのめせる豪傑、神薙佳代その人だったのだから。
「この馬鹿娘、好い加減にせい!!」
「グッうあぁあああ!!」
ドッドドーン!!!
響香の首を強引に掴んだ綾子に佳代は瞬時に綾子の右腕を掴むと強引にひっぺ返し綾子を投げ飛ばすと綾子は勢いよく飛んで岩壁に叩きつけられた。
「ゲッゲホゲホ、おっお母様なっなにをするんですか・・・」
血を思いっきり吐きながら止めに入った佳代に抗議する綾子。
「黙れ、お前は負けたのじゃ。格闘技を生業としてなら潔く受け入れろ。見よ美羽も呆れておるぞ!!」

「・・・・・・・(やっぱりお祖母ちゃん強いよ〜ママ大丈夫かな。でも、響子オバちゃん強かったんだ。)」
母親の無残な姿に驚きつつも響子の意外なまでの強さと佳代の偉大さに美羽は唖然として何も言えなかった。
「綾子・美羽、お前等も駿坊を救うのに協力してもらうぞ。駿坊は弓姫様に捕らわれておる。」
そして、佳代はここで二人に駿救出を依頼する。

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