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屍美女の大群
官能リレー小説 - ファンタジー系

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屍美女の大群 42

取り出された『ソレ』を見て、響香はあんぐりと口を開けたまま言葉を失う。
何と言うか、それは…バイブであった。
「…佳代ママ…何でそんな物が?…」
表情を引き吊らせながら問う響香…今の屍美女としては意外でも何でもないが、かつての祖父母の家に必要な物でない。
「これはのぉ…」
佳代は楽しそうに黒光りするバイブの先端にキスをすると、愛しげに頬擦りする。
「我が家に来た、夫と夜の営みの無い熟れた人妻がの…熟れた肢体を慰める為に使っていたものじゃ…」

楽しそうに響香を見る視線で、ようやく響香はそれに気付いた。
「ああっ!!…もしかしてソレッ!!」
真っ赤になって叫ぶ響香に、佳代は少し意地悪に微笑んで言う。
「本当に夜の生活が無いのが丸分かりなぐらい乱れておったぞ…しかし、激しいのも結構じゃが、行為の最中に夫の名では無く駿坊の名を叫ぶとは…イケナイ妻じゃ…」
恐らく佳代が死ぬ前…3年程前だろうが、バレていたとは死ぬ程恥ずかしい。
しかも、『証拠』まで残して行ったとは…

「よいではないか…結局、駿坊と結ばれたのじゃから…ふふ、駿坊は大した人妻殺しじゃ」
真っ赤になって慌てる響香を、クスクス笑って見る佳代…可愛い孫をからかっているだけだが、響香は本当に慌てふためいていた。
「佳代ママの意地悪っ!」
「ふふ…響ちゃんが可愛いからじゃ!」
恥ずかしい響香はバイブを取り返そうと佳代にとびかかるが、佳代は上手に避けて、楽しそうに逃げる。
二人は暫く、キャアキャア言いながら、駿の事そっちのけで追いかけっこしていたのだった…



――――

その頃。駿と弓姫様はというと。
駿からたっぷり精液をいただいたおかげで理性がだいぶ戻った弓姫は、駿を膝枕しながら歌を歌っていた。
愛おしそうに駿の頭を指で梳き、軽やかな声で歌うその様子は幻想的でさえあった。
いつまでそうしていただろう。ようやく駿が眠りから目覚めた。

「う・・・んッ・・・?」
「目覚めましたか?駿王丸・・・。
 いつまでも寝ているものですから、心配しましたよ・・・?」

しかし駿は無反応。無理もない。
目が覚めれば自分は裸で、目の前にはものすごい美人がいるのだから。
それにしても駿王丸とは・・・もしや弓姫様、駿を誰かと勘違いしているのだろうか?

「どうしたのです、駿王丸。姉上の顔を忘れたとは言わせませんよ?」

起きて早々の反応の数々に、弓姫は苦笑しながら駿をたしなめる。
しかし返ってきたのは彼女の時間を止める痛烈な一言。

「えっと・・・どちら様ですか?」
「ッ!!??」

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