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屍美女の大群
官能リレー小説 - ファンタジー系

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屍美女の大群 265


「さて、アンタたちを呼んだのは他でもない。
 もう知ってるかもしれないが、甲板で敵が大挙して襲ってきている。
 今、あたしの娘たちが出ているが、いつその防衛線を突破するかわからない。
 そこでアンタたちにも力を貸してもらいたいのさ」
「え・・・?」
「なっ・・・!?じょ、冗談じゃないわよっ!?
 人間の私たちが、武器も持たずに連中と戦えって言うの!?
 できるわけないじゃない!そんなのお断りよっ!」

屍美女の恐ろしさを骨の髄まで味わっているマリナは、激昂して反論する。
さすがの留美もこれには少々引いたようで、怯えた視線を佳代に向けている。
しかし佳代はそんなことなどどこ吹く風といった様子で会話を続ける。

「安心しな。直接戦うのは上にいる連中とそこにいる鳥女だけさ。
 アンタらには上のほうに備え付けてある銃器で援護する役をしてもらう」
「じょ、冗談じゃないわよ、そんなのお断り・・・っ!?」

怒りと恐怖冷めやらぬマリナに最後まで言わせず、佳代がすばやく彼女の口を封じた。
その目は恐ろしく冷たい。マリナを殺す気なのかと思うくらいの迫力があった。

「・・・口答えするのは結構だけどね。
 今はアンタら非力な人間の力でもほしいくらいに、事態は切迫しているんだよ。
 これ以上ガタガタ文句をぬかすようなら、この場でアンタをあたしらの『お仲間』にしてやってもいいんだよ?」
「・・・!・・・!」

有無を言わさぬその言葉に、マリナは佳代が本気であることを理解して首をブンブンと横に振る。
いつもならここで駿が佳代を止めるところだが、精根搾り取られた彼には悲しげな瞳で2人を見つめることしかできなかった。
留美のほうは佳代の剣幕にすっかり怯え、介抱していた駿に無意識のうちに抱きついていた。
その場にいた全員に事態の深刻さが伝わったことを確信した佳代は、視線でマリナに警告を送るとゆっくりとその手を離した。
この艦の艦橋部の両舷には、ハリネズミのように対空機関砲と機銃、それに広角砲がある。
それらは、この司令室からコントロールできるのだが、レーダーに小さくしか映らない屍美女を狙い撃ちするのは、ほぼ不可能である。
なら、どうするか…
艦橋後部に防護楯で囲まれたバルコニーのような場所…対空管制室と言う場所がある。
そこで目視で撃つ訳だが…その場所は防護楯で囲まれてはいるが、外から剥き出しなのだ。
鳥屍美女や跳躍力のある屍美女なら、真上から襲われる危険のある場所だ。

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