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屍美女の大群
官能リレー小説 - ファンタジー系

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屍美女の大群 249

現在の最新鋭の潜水艦は、甲板が平たいものでなく、魚で言うとマグロのような流線形だ。
この船は、閉じると…魚で言う所のマンボウのような形になる。
確かに戦闘艦橋の上には潜水艦のような艦橋が乗っかっていたのは駿も見たが、こんな仕掛けとは驚くばかりだった。
「この艦のエンジンはスターリングエンジンと言っての、温度差を使ってピストンを動かす仕組みじゃ…それに海水を分解して燃料を得る、燃料電池システムを搭載しておる…じゃから海に出ればほぼ燃料要らずじゃ!」

流石はマッドサイエンティスト…
空想科学を地で行く装備は乗せているらしい。
「じゃが、結局充電が間に合わなくて、艦を動かすのがやっとじゃ…潜水するまでには海に出て暫く時間がいるんじゃよ」
どうやら潜水できない理由はそれらしい…
最も危険な場所では、洋上を動くしかないのだ。
「あの娘らには、もうひと踏ん張りしてもらわねばならん…武器も電力を使うからご法度じゃしな」
それを聞いた駿は残念そうにする。
そこは、やはり男の子なのだろう…

いくら見た目が女の子っぽく、性格もそうだとしても…この新しい住居(?)は男の子の本能を刺激して止まないものである。
なにせ、これのせいで佳代は蓄えの殆どを使ってしまうわ、寿命は減らすわ(一回死んだ訳で…)と、とんだ金食い虫だったから駿に喜んで貰えれば苦労も報われたと言うものだった。
何を苦労したのかは知らないが…

佳代の膝の上でキョロキョロと周囲を見渡す駿の可愛い仕草に笑みを見せる佳代は、少しリクライニングを起こすと、目の前のキーボードを叩く。

彼女の座る椅子は、彼女が愛用した革製の高級マッサージチェア…家族を一応大事にはしている佳代だけに、他の椅子もそれなりに良い物になっているが、自分の物はちゃっかり高級品なのだ。
その佳代の膝の上で、後で探検しようと思って周囲を見渡していた駿だが、ふと肝心な事に気づいて佳代に聞く。
席の数は、マリナや留美を含めなくとも一つ足りなかったからだ。
「僕の席はあるの?」
「ん?、駿坊の席はみんなの膝の上じゃ」
当然とばかりに佳代が答える。

当然とばかりの佳代の言葉に、駿はある疑問が浮かび恐る恐る聞いてみる。
「じゃあ…僕の部屋は…」
「皆の部屋が駿坊の部屋じゃ」
やはりそうなのねと、答えを聞いて納得してしまった。
本当に飼われている猫のように、好きな所で彼女達と過ごせば良いと言う事なのだろう。
だから、屍美女家族の個室や、後にマリナや留美の二人部屋や、獣娘達の相部屋は作られ、他にも部屋は沢山あるのだが…駿だけは部屋無しのままだった。
ちょっと残念そうな駿だが、みんなに甘えれるからいいやと気持ちを切り替える。

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