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屍美女の大群
官能リレー小説 - ファンタジー系

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屍美女の大群 241

抵抗しようにも綾子は痛みと片足で動けない。
綾子の運命はここで尽きてしまうのか?

ドシュッ!

そう思われたその時、モグラの頭に1本の刀が振り下ろされた。
矢の尽きた静那が、綾子のピンチに助けに来てくれたのだ。

「大丈夫ですか、綾子殿!?」

唐竹割りにされた頭をさらに刎ねながら、綾子の容態を問う。
ちょっと残酷な光景であるが、これくらいしないと屍美女はすぐに再生してしまう。
綾子は激痛に耐えつつ、何とか自身の無事を伝えた。

「あ、ああ・・・大丈夫だ。
 それよりそこに落ちてるアタイの足をよこしてくれないか?」
「えっと・・・これですか?」
「ん、ありがとう」

綾子は静那から受け取った足を、靴を履くようなしぐさで傷口に押し当てる。
すると切断された足が再生を始め、ゆっくりと結合していく。
不死身が売りの屍美女とは言え、これほどのケガとなると再生にも時間がかかるらしい。

「いつつ・・・ッ!?まいったね、治るまでちょっと時間がかかりそうだ。
 ・・・もう矢はなくなったのかい?」
「はい。ここから先はさらに泥沼化するでしょう」
「はは、まいったねぇ。アタイらはもうボロボロだってのに。
 お母様はまだ・・・?」
「残念ながら。ですがあの方は約束を破るような方ではありません。
 我々はそれを信じて待つことにしましょう」
「そうだね。アタイにはそれしかできることがないからねぇ・・・っ!」

静那の励ましに、綾子は力強くうなずくと、再生し終えたばかりの足でふらふらと立ち上がる。
虚勢を張っているのは誰の眼から見ても明らかだ。
佳代たちの補給は間に合わないのか?
そう思われたその時!

「ッ!?綾子殿、危ないっ!」
「ッ!?」

綾子の背後から、ハーピーを思わせる鳥型屍美女が襲いかかってきた!
攻撃を回避しようにも、再生したての足ではそれもままならない。

(殺られる―――!?)

綾子が死を覚悟したその時。

ドンッ・・・!

乾いた音とともに、鳥娘が墜落して綾子のそばを滑っていった。
見れば鳥娘の頭には1発の銃痕と思われる穴が開いている。
誰かが鳥娘を撃ち落としたのだ。
この島で、屍美女である彼女を助けてくれる銃使いなんて1人しか思い当たらない。
綾子たちは期待を胸に銃弾の飛んできた方向を見る。
するとそこには。

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