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屍美女の大群
官能リレー小説 - ファンタジー系

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屍美女の大群 229


何も知らない留美は訳がわからないといった様子で、事の成り行きを見ていた。
まぁ当然だろう。あの行為の意味を知っている駿ですら、信じられないくらいなんだから。
駿は苦笑しつつも、留美に説明してあげた。

「ねえ、留美さん。姉さんたちが何で服を着ないか知ってる?」
「へ?いきなり何を・・・」
「服を着るのが嫌なのもあるけど、実は姉さんたち、服を着るといつもの力が出せなくなるんだ」
「ええっ!?まさか、そんなことで!?」

信じられない、そう言わんばかりの表情で留美が驚きの声を上げる。
こうも予想通りだと、ちょっとおもしろいなと駿が思ったのは内緒だ。

「本当。まだあのタイプの人たちには試したことはないけど、姉さんたちと同じ以上、たぶん通じるはずだよ」
「うそ・・・そんなことで・・・?本当に・・・?」

呆然と麻袋につめられた鳥娘を見つめる留美。
確かにこれを知っていれば、彼女たちの仲間も、本土の人たちももっと多くの人が生き残れただろう。
だが今そんなことを話していても仕方がない。
駿は留美を残して静那の元へ駆け寄った。

「姉様!大丈夫!?」
「ふふ・・・駿は本当に心配性ね。わらわなら大丈夫よ・・・」

そう言って優しく微笑む静那。
確かに全身の擦り傷・きり傷は屍美女の驚異的な回復力で治りつつある。
しかしそれは外見上のことに過ぎない。
今までの戦いの疲労や身体に残ったダメージから立ち直るにはもう少々時間が必要だった。
それでも平気だとやせ我慢をするのは、ひとえに駿を心配させまいとする思いと、弓姫とうたわれるほどの武人としての矜持であった。
かたくななまでに大丈夫と言い続ける静那に、我慢のできなくなった駿はある行動に出る。
突然彼女を抱きしめると、そのまま彼女の唇を奪ったのだ。

「んぅッ!?しゅ、駿っ!?何・・・を、ぷぁっ」

驚いた静那は反射的に唇を離そうとするが、駿はそれを許さない。
スッポンのように再び彼女の唇に吸い付くと、そのまま舌をねじ込んで静那の口内を味わう。
最初は戦の最中とキスを拒んだ静那だが、快楽に耐え切れず、そのうち駿と舌を絡めあうようになる。
数分間、たっぷりとその舌と唇を堪能した駿がゆっくりと離れていく。
静那は顔を赤くとろけさせていたが、何とか理性が勝ったらしい。
彼女は駿に襲い掛かるようなことはしなかった。

「駿・・・なぜ・・・?」
「こうでもしないと、お姉様手当てを受けてくれないでしょ」
「も、もうっ・・・わらわは大丈夫だと言っているのに・・・!」

亡弟そっくりの駿にそう言われて、静那はうれしいような、照れているような、複雑な表情でそう答えた。

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