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屍美女の大群
官能リレー小説 - ファンタジー系

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屍美女の大群 225

そこに追い討ちをかけるのは響香たちだ。
響香・明日香・智恵美たち神薙家の面々が手にした刀や薙刀で敵の首や手足を切り裂き、サーベルでノドや心臓などの急所を貫く。
綾子・美羽の根岸家の2人は動けなくなった敵をその辺の炎の中に放り込んだり、得意の格闘技を惜しみなく発揮して次々と敵を行動不能にしていく。
しかしやはり多勢に無勢。敵を倒した明日香の背後に新たな敵が襲いかかろうとした。

「――!!明日香ッ!?」
「え?」

響香が声をかけるがもう遅い。
振り返ったときには4本の手を持つ屍美女が明日香に遅いかかろうとしていた。

ドンッ・・・!

しかし次の瞬間、敵のこめかみに1本の矢が命中し、そのまま力なく地面に倒れた。
明日香のピンチに静那が助けてくれたのだ。

「明日香っ、大丈夫!?」
「う、うんっ!静那ちゃん、ありがとうっ!!」

明日香は自らにケガがないことを響香に伝えると、感謝を伝えるべく小屋の屋根にいる静那に手を振った。
しかし今は戦闘中。明日香はすぐに戦場へとその身を躍らせた。
戦闘が始まって30分。序盤戦はまずまずの滑り出しであった。
しかし。作戦が順調に進んでいたのも序盤戦だけの話であった。
中盤戦、パーティの要であった静那にピンチが訪れたのである。

バシュッ!バシュバシュッ!

正確無比な射撃で次々と敵を行動不能にしていく静那。
そんな彼女に、1つの影がものすごい勢いで迫りつつあった。
敵が近づいているというのに、静那はまるで気づかない。
迫る影がほとんど無音で近づいているのと、彼女の死角から迫っているせいだ。
迫る影はどんどんスピードを乗せていき・・・ついに静那の頭上から攻撃を仕掛けた。

「・・・ハッ!?」

気づいたときにはもう遅い。はるか上空から落ちてきた敵は鋭い爪を振り下ろそうとしているところであった。

ジャギュッ・・・!

肉を切り裂く嫌な音を立てながら、敵は静那の左肩から縦に一直線の傷をつける。
傷口から吹き出る赤い大輪の花。静那は悲鳴を出す間もなかった。
しかし敵の目的は静那を倒すことなどではない。
静那を傷つけた屍美女は勢いもそのままに、屋根に激突した。
その衝撃に耐え切れず屋根がミキミキと悲鳴を上げる。
彼女の目的は屋根の下。飢えた屍美女を惹きつけてやまない甘い芳香を漂わせる人間・・・駿の元へ行くことだったのだ!

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