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屍美女の大群
官能リレー小説 - ファンタジー系

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屍美女の大群 223

それだけではない。あの花娘のような危険な連中たちも、自分たち・・・ひいては駿を狙ってこの小屋に殺到するだろう。
それだけは許せない。
智恵美たちはすぐさま戦闘モードに思考を切り替え、立ち上がる。

「ママ・・・綾子さん・・・行くの?」

ただならぬ2人の様子に、駿は不安そうな声を出す。
2人の実力は多少なりともわかっている。
しかし2人の様子から、今度の相手はただならぬものであることは間違いない。
駿の言葉に智恵美たちはその闘気を緩め、ふっと微笑む。

「大丈夫よ、駿ちゃん」
「男の子がそんな不安そうな声を出さない!それともまた襲ってほしいのかい?」

先ほどまで激しく交わっていた駿は、そんな気はないとばかりにあわてて首を横に振る。

「心配ないよ。ママたち、すぐに戻ってくるからね」
「おうよ!駿君はそこでゆっくりしてな!」

智恵美たちはそう言い残し、戦場へと向かう。大事なものを守るために。

「お母さん、智恵ママ、いつまでヤッてるの!」

小屋の屋根に着くなり、まずやってきたのは美羽の愚痴。
まぁ自分たちだけ楽しんできたのだ、2人ともこれぐらいは想定していた。
智恵美たちは不満タラタラの美羽をあしらいながら、状況を確かめる。
そこには赤々と燃え広がっていた炎が弱まり、その向こうにいた敵の群れの姿が時折だがハッキリと確認できた。
智恵美が戦った花娘と同じような植物系から見るからに力がありそうなマッシヴグラマー、明らかに複数の動物を取り込んだと思われる獣娘までいる。
中には腕が2本以上ある化け物までいる始末だ。
どうやらあの施設を封印したことで、出られなかった連中はさらに強く、凶悪な進化を遂げたらしい。
あれを全部相手するとなると苦戦は避けられないだろう。
真正面から戦えば、の話であるが。

「それで?作戦のほうはどうなっているんだい?」

今にも炎の壁を乗り越えそうな屍美女たちを眺めながら、綾子が響香にたずねる。

「静那さんの矢で弱らせた敵を、私たちが炎の中に放り込みます」
「燃え残ってる火の中にぶち込むのかい?そいつぁ、ずいぶんと過激だねぇ!?」

ストレートかつ過激な返答に綾子は大笑いする。
確かに不死身が自慢の屍同士では、まともなやり方ではまず決着がつかない。
そこから考えると、燃やすということは実に効果的だ。
しかも投げ込んだ相手はまきとして使えるから、炎が消える心配も少ない。

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