屍美女の大群 205
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「――――っ!?」
同時刻。小屋で響香たちをしつけていた佳代は、何かを感じて響香の蜜壷をいじるその手を止めた。
屍美女の鋭敏な聴覚が、小屋に何かが来るのを感じたのだ。
佳代は遊んでいる場合ではないとばかりに、立ち上がって周囲に転がる家族たちに声をかける。
「こらっ、おまえたち!いつまで寝てるつもりだいっ!お客さんが来ているよっ!?」
自分でやっておいてひどい言い草である。
ここまで来るともはやリーダーではなく暴君に近い。
しかしリーダーの命令に一兵卒が逆らえるはずもなし。
明日香たちは快感で気だるい身体に鞭を打って立ち上がる。
それを見た佳代は、待ちきれないとばかりに装備を整えて駿たちのいる茶の間に駆け出した。
バァンッ!
「わっ!?」
「きゃっ!?」
「駿ッ!?無事かっ!?」
佳代が茶の間に乱入すると、そこには背面座位で交わる駿と留美の姿があった。
狐娘の一件以来、家族のペット生活を強いられている2人であるが、やはり人間としてのの羞恥心が抜けないらしい。
2人は慌てふためきながら、両手で留美の胸やら結合部を隠しだす。
小さな手で隠されたその股間からは駿の白濁液があふれており、『弁当』の準備は万全のようであった。
普段ならここで2度目の抜け駆けをした留美たちを叱るところだが、今回は非常時だ。
特別に見逃してやることにした。
「駿ッ!どうやら敵が来おったようじゃ!
危ないから留美さん、マリナさんと一緒に家の奥に入っておれ!」
防衛戦になる以上、茶の間も危ないと判断した佳代は有無を言わさず、人間たちを家の奥に放り込む。
そして入れ違いに出てきたのはまだ快感冷めやらぬ屍美女たち。
「おまえたちっ!いつまで寝ぼけているんだいッ!?
あたしは潜水艦を直してくるから、アンタたちはしっかり駿を守るんだよッ!?」
『は、はひぃ・・・ッ!』
腰砕けになりつつも何とか答える家族たち。
ちょっとお仕置きが過ぎたかとさすがの佳代もちょっと反省。
だが事態はもう悪化こそすれ好転しない。
この島最後の大イベントが開始されるほんの数分前の話であった。
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そして舞台は再び智恵美と花娘たちに戻る。
智恵美は倒木が多い中、器用に薙刀を扱いながら何とか花娘の攻撃をさばいていた。
性欲の塊で考える余裕がないことが幸いだった。
花娘は緑色のツタのような触手を振り回しながらの突進してこない。