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屍美女の大群
官能リレー小説 - ファンタジー系

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屍美女の大群 200


何か反論できない力を感じて駿と留美はこくこくと首を縦に振る。
そして佳代は助けを求める家族が暴れる袋を持って、家の奥に姿を消した。
たぶんみんな戦いの時間までたっぷりかわいがられることになるのだろう。
みんなも少しは学習したらいいのに・・・。
諸悪の根源である自分のせいだと知らない駿はそう思わずにはいられなかった。

「あ、あの・・・駿・・・さん?」
「え?あ、は・・・い?」

不意に留美に呼ばれ、驚いて振り向く駿。
そこにはいつの間にかすぐそばで顔を真っ赤にさせ、うつむく恋する乙女(留美)の姿があった。
有無を言わせぬオーラを感じ、思わず閉口する駿。
そして留美は少しの沈黙の後、ようやく自らの思いを口にした。

「あ、あの・・・。いつ何が起こるかわからないわけですし・・・。
 わ、私に・・・その、駿さんの・・・せ、ゴニョゴニョ・・・を注いでくれませんか?」
「は、はい?」

駿は留美の最後の言葉が聞き取れず、聞き返す。
それに対し、留美は赤い顔をさらに赤くすると決意の表情で駿にこう言い放った。

「わ、私とっ!Hしてくださいっ!」

恋する乙女、真堂留美。それは今まで姉にべったりだった彼女の大暴走・・・訂正、大恋愛の第一歩だった。

――――

「はあっ、はあっ・・・!」

その頃。マリナと駿の現場を見てしまった男は、泣きながら森の中を疾走していた。
何で。何で何で何で。どうしてあんなヤツとセックスなんて。
しかもあんな気持ちよさそうに。
恋人の信頼だけでなく、男のプライドまで粉砕され、男は怒りを上回る悲しみの中、走り続けていた。
だが障害物だらけの森を全力で走り続けるなんてできはしない。
男は木の根に足を引っ掛け、ものの見事に転倒した。

「ふ、ふふ・・・あははっ・・・」

転倒した自分の姿はとても無様でこっけいで。
男は壊れた笑い声をあげずにはいられなかったのだ。
マリナとの再会を心の支えにしていただけに、あまりに哀れな姿であった。

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