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屍美女の大群
官能リレー小説 - ファンタジー系

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屍美女の大群 197

しかし今はラブコメしている場合ではない。
佳代は断腸の思いで思考を切り替えると、留美に向き直った。

「で、留美さんはどうする?マリナさんのこともある。
 潜水艦で待っていてもかまわないよ?」
「・・・いえ、残ります。この事態の原因は私たちにあるわけですし・・・。
 私も駿君と一緒にがんばります」

それは気の弱い彼女にしてはめずらしいことだった。
自ら危険地帯に残ると言うのだから。
それだけ家族に駿を取られたくないということだろうか。
一方の屍美女たちも、駿君発言にみな警戒の色を浮かべている。
人間と屍美女との間で1人の男をめぐる火花が初めて飛び交った瞬間であった。
留美の残留により、動けないマリナを潜水艦に残すのも危険と判断され。
結局家族(+α)全員小屋の防衛に尽力することになった。
島を覆いつつある不吉の影。それは刻一刻と濃度を増して広がりつつあった。
まず最初に犠牲になったのは、元からこの島に住んでいた動植物たちだ。
何割かはモグラやコンクリート、鉄筋などを食べて損失した肉体を再生・進化したようだが。
まだ再生しきっていない連中はまだ山のようにいたらしい。
穴から這い出た彼女らは、目に付くものを片っ端から食べて肉体の再生に当てた。
中には共食いまでしたらしいヤツまでいた。
そして再生を済ませた連中が次に満たそうとしたのは、当然性欲。
長いこと肉体の再生に手間取っていたせいでかなり溜め込んでいたらしく、その場でレズプレイに興じたり自慰行為に励んだりし始めた。
しかしやはり性欲を満たすことはできないらしく、自分を満足させる相手を求めて四方八方に散っていく。
そんな彼女たちの犠牲となったのは、先に自由の身となった屍美女たちだ。
彼女らは自分たち以上に飢えて狂った同族の性欲を静めるため、強制的に相手をさせられた。
もちろん彼女たちも抵抗を試みたが、多勢に無勢。
ヒトの知能を取り戻していない彼女らはあっという間に抑えられ、レズプレイに興じさせられた。
次々と犠牲者たちが増えていく中、屍美女の魔の手が、生き残ったあの2人組にも迫ろうとしていた。

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