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屍美女の大群
官能リレー小説 - ファンタジー系

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屍美女の大群 194

掘り返した地点に耳や鼻を当てて何やら確かめるような動作をしている。
そして何やら満面の笑みを浮かべると、再び地面を掘り始めた。
・・・まさか、もう施設の入り口を掘り当てたというのだろうか?
そして。この島の最大の災いとも言うべき出来事がついに始まった。
最初に出てきたのは、灰色の石のようなものだった。
これは何だと狐娘が思った瞬間、石が飛び出してきた。
よく見ればそれは石ではない。爪だ。太くて大きな爪の1本が飛び出してきたのだ。
そして狐娘の掘った穴から1人の女性がゾンビのようにずるりと這い出してきた。
だが変化はそれだけで終わらない。

ボコッ!ボコボコッ!ボコボコ、ボコォッ!

「!?」

何と狐娘のまわりでいくつもの灰色の爪が飛び出したり、地面の土が吹き飛び始めたのだ!
そこから出てきたのは見るからに強そうな、黒光りする屍美女や太く大きな爪を持つ屍美女。
見れば先ほど1人目が出てきた穴からはまったく違うタイプの屍美女が這い出ようとしている。
狐娘の顔に、もはや歓喜など微塵も感じられない。
驚愕を通り越して恐怖の色さえ浮かんでいる。
事ここに至って、ようやく自分がしでかしたことを重大さに気づいたのかもしれない。
狐娘は急いで逃げた。彼女らを利用しようなんて気はかけらもなかった。
それよりももっと危険なことが迫りつつあるとわかったからだ。

ボコッ!ボコボコッ!

狐娘のいなくなった後も次々と出てくる屍美女たち。
ようやく日の目を浴びた彼女たちは不意に天空を仰ぐと大声で叫び始めた。

「オオオォォォ〜〜〜〜〜ッ!!」
『ウオオオォォォ〜〜〜〜〜ッ!!』

獣の雄叫びとも産声ともつかない屍美女たちの叫び。
この島に来てから、最大にして最悪の危険が今まさに動き出そうとしていた。

――――

『ッ!?』

同時刻。駿がマリナを犯している光景を楽しんでいた屍美女の面々はいっせいに同じ方向に振り向いた。
しかしそこには壁しかない。
だが彼女らはその先にあるであろう危険な『何か』を感じて、じっと小屋の壁を見続けていた。
しかし人間である駿と留美にはその行動の意味が理解できない。
幾度となくイカされ、駿の精液を注がれ続けたマリナに至っては何が起きたか認識できたかさえ疑わしい。

「ど、どうしたの、みんな?」

駿がおずおずとみんなに尋ねる。しかし家族たちは誰一人として返答しない。

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