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屍美女の大群
官能リレー小説 - ファンタジー系

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屍美女の大群 170

それに正気に戻っているなら、放置しても問題ないだろう。
駿は彼女を放置していくことにした。

「そう。それじゃ帰りましょ?」
「う、うん」

帰ったら帰ったで地獄が待っている。
姉の烈火のごとき怒りを想像しながら、駿は思い足取りでその場を後にするのだった。
それから、数時間後…
修理組の佳代達に封印組の綾子達も帰ってきて、居間に全員が集められていた。
本来なら、ここでお互いの成果報告や明日の段取りとなるのだが、今日は違う。
彼女達の中心には、全裸で座らさせている二人…駿と留美が居た。
駿は響香を怒らせた自覚はあったが、それが家族全員の怒りだとは思わなかった。
皆、留美に殺意に似た視線を送り…留美は震え、寄り添うマリナも言葉を発せずにいた。
彼女達が動かないのは、神薙家の家長が何も言葉を発せずにいるからである。

神薙家の家長…すなわち佳代は、何時ものお気に入りの揺り椅子に身を預け、駿や留美、それに家族に視線を向ける。
家族を集めた佳代だが…穏やかな表情でも、家族全てを足したより威圧感を感じて、集まってから誰も一言も喋れないでいた。
そして、佳代が口を開く。
「子細は聞いておるし、不可抗力の部分もあろう…じゃが、罰は与えねばならん」
佳代の言葉に誰も反論する者はいない…勿論、当事者の駿と留美も…
いや、怖くて何も言えないのが正しい。

「駿坊や…」
佳代は駿に呼びかけて椅子から立ち上がると、何かを手に取り駿に近づく。
自分には優しい祖母が、とても怖い事は駿も最近よく解るようになっていたが、まさか自分が怒られる事になろうかとは想像もしてなかった。
そんな小さな身体を小刻みに震わす駿の首に、佳代は何かを取り付ける。
駿はカチャリと取り付けられたそれを、恐る恐る触って確かめ、家族達も覗き込むようにそれに注目した。
…それは、犬や猫に付けるような首輪だった。

「罰として、これより駿坊は家族のペットじゃ…あたしだけでなく明日香や美羽まで、全ての家族の命令に従ってもらうぞ…」
家族達…そして駿も驚き、聞き返す。
「…僕が…ペット?」
「そうじゃ、駿坊の行為に対する罰としての」
佳代はそう言って家族を見渡す。
みんな駿に対して罰するとは思ってみなかっただけに驚いていたが、ある程度納得しているようである。
駿が他人とセックスしない為だとすれば、自分達がコントロールできる方が良いと言うのも理由だろう。

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