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屍美女の大群
官能リレー小説 - ファンタジー系

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屍美女の大群 154

そして、台所で遭遇したのが・・・
駿と智恵美の絡みから目を離せなくなった留美である。
人では感づかない程の微かな匂い・・・屍美女の響香の鼻腔にはしっかりとその発情した匂いを捉えていた。
あまりにも甘美な匂いに、思わず響香の喉がゴクリとなった。
屍美女にとって、人間と言うのは最高の食料なのである。
食料と言っても、勿論そのものの肉を食べる訳でなく、その体液こそが食料な訳だが・・・男なら尚更だが、女でも十分、己自身や屍美女同士と比べ遥かに美味なのだ。
だから理性の無い屍美女は人間を襲う習性があるのだ。


ドクンッ・・・!

「・・・っ」

真堂姉妹たち漂流者の乱入でまともに『食事』もできなかった響香の本能がうずく。
目の前の美肉を食べたい。心行くまで味わいたい。
しかし響香は必死にその衝動を理性で押さえつけた。
駿は真堂姉妹たち漂流者たちを助けると言ったのだ。
その決意を邪魔するようなマネはしたくない。
しかし屍美女としての飢えはどうしても納得しない。
理性の鎖に縛り付けられてなお、獲物を食らえと響香を突き動かす。

(ダメ・・・!ダメよっ、あの娘を食べるなんて・・・。
 駿に嫌われたくないっ。あ・・・でも・・・ああ、あの首筋・・・おいしそう・・・♪)

理性と本能の間で、響香はじりじりと留美の背後に迫る。
駿たちの絡みに夢中の彼女は一向に気づく気配がない。
そしてついに本能が理性の抑えつけを振りほどく!

カプッ・・・!

「きゃあああぁぁぁああぁぁッ!?」
「「「!?」」」

絶叫。その声に駿と智恵美だけでなく、首筋に甘噛みした響香すら素に戻って驚いた。
当然、そんな大声を出せばみんな留美を見るわけで。

「あ・・・!」

次の瞬間、正気に戻った留美がのぞきがバレてしまったことを悟る。
実際はのぞき云々よりも、大声にびっくりしていたのだが。
しかしそこまで気の回らない留美は羞恥で顔を耳まで赤くし・・・。

「い・・・いやあああぁぁッ!?」

再び悲鳴を上げて家から飛び出していった。
わけがわからず、呆然とする一同。
しかしいち早く我に返った響香が、何やらあわてた様子で追いかける。

「い、いけないッ!?駿、母さんっ、早くあのコを見つけるわよっ!?」
「ちょっ・・・姉さん?!」
「ど、どういうこと、響香ちゃんっ!?」

いきなり悲鳴を上げられ、状況の飲み込めない2人はあわてて響香を呼び止める。
それに対し、彼女はそれどころじゃないとばかりに怒鳴った。

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