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屍美女の大群
官能リレー小説 - ファンタジー系

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屍美女の大群 152


ガシッ!

そのときだ。敵の屍美女は頭をつかまれたかと思うと、次の瞬間には力任せに引っ張られた。
静那にへばりついていたおかげで木々に激突することなく、近くの地面に倒れこむ。
何が起こった?そう言わんばかりの表情で顔を上げると。

「・・・な〜に、調子こいてんだ?コラ」

彼女の目の前には怒りもあらわに、自分を見下ろす綾子の姿が。
彼女が近くでうごめく仲間と同じように、手足を破壊されたのはまもなくのことである。
大事な家族に手をつけた分のお仕置きもこめて、それはもう念入りに。
そのあまりのすごさに美羽は改めてもう1人のご主人様である綾子の怖さを思い知ったのである。合掌。

――――

綾子たちが敵と交戦していたその頃。
留美は相変わらず駿たちの営みから目を離すことができずにいた。
彼女も女である。
生来の性格から恋人を持ったことはないが、こういったことに興味がないわけではない。
しかもアダルトDVD顔負けの、濃厚な絡みを見せ付けられてはたまらない。
駿と智恵美はもはや留美の存在などすっかり忘れて睦みあっていた。

――――

同時刻。潜水艦の修理をしていた佳代たちにも動きがあった。

「響香。ちょっとすまんが、家に戻って弁当を持ってきてくれんか?」
「弁当?」

佳代の言葉に響香は不思議そうな顔をする。
屍美女である彼女らは食事は駿との性行為で済ませていた。
なので今さら人間の食事を持ち出され、違和感を感じたのだ。
その反応を予想していた佳代は苦笑しながら説明してやる。

「あたしらの分じゃないよ。その子の分の食事だよ」

スパナでマリナを指され、響香はようやく納得する。
なるほど、確かに人間の彼女には食事が必要だろう。
確か漂流してこの島に来たとか言っていたから、よけいに腹をすかせているはずだ。
しかもマリナ本人ではなく、響香に頼むあたり、かなりいろいろ考えているようだ。
マリナの裏切りへの警戒、大事な駿の様子見などがあの一言に含まれている。
本当は自分が行きたいだろうに、孫娘に行かせてくれるあたり、その優しさを感じずにはいられなかった。

「・・・ん、わかった。それじゃちょっと家に戻ってくるね」
「すまんの」
「あ、私のことなら気にしないでください。まだ大丈夫ですから」

せっかくいい流れで行けるかと思ったなのに、何も気づいていないのか、マリナが遠慮がちにそう言った。

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