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屍美女の大群
官能リレー小説 - ファンタジー系

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屍美女の大群 124

佳代は怯える哀れな子羊たちにひらひらと手を振って笑う。

「冗談じゃよ、冗談。本気にするな。
 響ちゃん、智恵美!お客様を家の中に!丁重にな!」
「は、はいっ!」

智恵美と響香に連れられ、家に入る人間2人。
きっと中に入れば男である駿を見つけて驚くだろうが、響香がいれば問題ないだろう。
佳代はそう考えると、綾子に向き直る。

「それで?肝心の変な連中とはどこじゃ?」
「森の中です。えらく狂暴だったので、あんな連中より人間のほうがいいと思って・・・」

バシッ!

次の瞬間、綾子は吹っ飛んだ。佳代にビンタを食らったのである。

「ッ!?、ッ!?」
「こ〜の大バカもんっ!そんな危ない連中なら、なんでここに連れて来ないッ!?
 その連中がここを襲ってきたときの対応が立てられんじゃろうがっ!!」
「・・・あっ!」

ことここに至って、綾子もようやく理解した。
まして綾子は生前プロレスラーをやっていた。
屍美女となった今なら人間の1人や2人増えても楽々運んで来れただろう。

「今すぐ戻って連れて来いッ!
 日暮れまで連れて来れんかったら、貞操帯1週間じゃッ!」
「わ、わっかりましたぁッ!」

冗談じゃない。血相を変えて、綾子は森へ駆け出した。
屍美女とは言え、人間の食事でも生命は維持できる。
しかし味覚が変わり、男の精液のほうがうまく感じるようになっている。
ましてここの屍美女たち7人はすっかり駿中毒に陥っている。
ただでさえ7人もいて食う機会が少ないのに、これ以上減らされたら。
綾子は最悪の展開を想像してひたすら走る。
捕まえた獲物がまだあの場にいることを願って。
そして、綾子は大急ぎで謎の屍美女と二人を見つけた場所に向かうと。
「…………」
謎の屍美女はまだ伸びて気を失っていた。
「まだ伸びていやがってか、良かった。貞操帯一週間着けられ無いぜ。」
綾子は謎の屍美女を 肩に抱えると一目散に佳代や駿のいる家に戻った。
「お母様、連れて来ました。」

「…なんじゃ…これは…」
家の軒先に放り出されたそれは、流石の佳代も驚くような代物だった。
巨大な猿…と言うか獣人とでも行った方がいいのか…
人と獣を合わせたような姿は異様であった。
「見ての通り、獣そのものだったんです…行動そのものが…」
綾子の言葉を聞きながら、佳代はその獣人を観察する。
人間と獣を合わせた身体は女と言うか、牝らしいが…身体のあちこちに獣を思わせる体毛が生え、立派に動く尻尾まである。

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