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屍美女の大群
官能リレー小説 - ファンタジー系

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屍美女の大群 121

駿の思いとは別に美羽はどんどん走り、家に飛び込む。
夕方だけに家族の全員が家に帰っていた。
「どうしたんじゃ?…慌てて…」
「怪物がっ!…怪物がお母さんとっ!!…」
揺り椅子で明日香を抱っこして弄ぐっていた佳代が、慌ててふためく美羽に笑みを向けて聞くが、只ならぬ事態に気付き表情を変える。
「響ちゃん、鍵とシャッターを閉めておくれ…静那さんとあーちゃん、屋上に上がろうかの…」
一回平屋建てのこの家は、台風に耐える為に頑丈な造りで、窓には全てシャッターが取り付けられている。

それを閉めさせ、鍵も閉めた佳代は静那と明日香を連れて屋上に上がる。
平屋の屋上はバルコニーとなっているのだが、ここには家の電力を賄うソーラーパネルが取り付けられている。
そこから佳代は、周囲を見渡し様子を伺う。
鍵は閉めているが、綾子なら屋上まで簡単に飛び上がれるだろう…
だが、相手が美羽が言う通り怪物なら付いてくる可能性もあった。
佳代が上がってすぐに、駿と智恵美、響香に美羽も屋上に上がってきた。
「お母様…綾子は大丈夫でしょうか…」

心配でオロオロする智恵美だが、しっかり武装してきている。
それは響香達も一緒だ。
「綾子は…そう簡単にやられるようなタマじゃないぞ…」
そう断言する佳代も少し心配しているように見えた。
何だかんだ言っても、彼女も母なのである。

「佳代ママ・・・うん、美羽。」
佳代の心中を察したのか、駿は佳代ママと言うと黙ってしまった。
すると、美羽が駿の肩をポンと軽く叩く。
「駿兄も佳代ママも元気出してお母さんは最強の美女レスラーと言われたダイナマイト綾子だよ。それに屍美女の力と全盛期の肉体をもってるから大丈夫・・・」
堕ちこむ佳代と駿を励まそうと美羽は綾子の屍美女力とと女子レスラー時代の経験があるから大丈夫だと語る。


――――

「だりゃああぁぁッ!!」

バキィッ!

「ギュエアアァッ!?」

その頃。1人残った綾子は、いまだ活動を続ける獣人ゾンビと戦い続けていた。
1対2はキツかったが、そこはレスラーの技量と屍美女の身体能力でだまらせた。

「グルルルル・・・ッ。グアッ!」

そしてついに自らの不利を悟ったのか、仲間が吹き飛ばされたのを見た獣人ゾンビは綾子に背を向け、一目散に逃げ出した。
綾子渾身の一撃を食らった1匹は全快したにも関わらず、ぐったりとして動かない。
おそらく脳震盪でも起こして気絶でもしたのだろう。

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