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屍美女の大群
官能リレー小説 - ファンタジー系

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屍美女の大群 120

全裸の綾子は、半裸の駿を後ろに下がらせ、物音の発生源を注視する。

(何だ?獣か何かか?ヒトの甘い一時を邪魔しやがって・・・!!
 このお礼はたっぷりと返してやるからなッ!?)

綾子は怒りをあらわにしつつ迎撃体勢を整える。
そしてついに森から物音を出していたものの正体が飛び出した。
「ギュエェッッ!!…」
飛び出してきたのは二体の大きな猿に見えたが…猿と言うより、人の形をした獣のようであった。
驚く綾子だが、ここは綾子であったから良かったのかもしれない。
「何だっ、コイツらっ!!…」
と、言いながらも…一体はナックル、もう一体は重いミドルキックで吹っ飛ばす。
ド派手に吹っ飛ぶ二体の怪物は、一体は首が異様な方向に回り、一体は身体が大きく曲がりながらもゆっくり立ち上がってくる。

屍美女の驚異的な回復能力は働いていないようだが、厄介な事に不死身らしい。
綾子は駿を見てみると…驚く駿はパニック状態で、軽く失禁して腰を抜かしていた。
それに舌打ちしながら、綾子は油断無く構えて叫ぶ。
「美羽っ!…その辺にいるだろっ!!…ちょっと来なっ!…」
綾子と駿が絡み合ってる近くで、美羽がオナニーしていたのを綾子は確認していた。
駿との行為が終われば、美羽を『食べよう』と思っていただけに好都合だったが…こんな形で役立つとは思わなかった。

オナニーしながらも異変に気付いた美羽が母の呼び出しに出て来る。
出て来るのを確認した綾子は振り向かずに言う。
「駿君を担いで逃げなっ!…急ぐんだっ!!」
「はっ!、はいっ!…」
目の前の事態に驚きながらも、屍美女になったせいか美羽は直ぐに反応し…自分より少し大きな駿をヒョイと抱えて、一目散に逃げ出した。
美羽の見事な逃げっぷりに満足した綾子は、ニヤリと笑って二体の怪物を見やる。
「さてと…不死身だろうが、何だろうが…アタイの楽しみを邪魔した責任は取って貰うぜ!!」

綾子は吼えるように叫ぶと、二体の怪物に挑みかかって行った。


…駿を担いで一目散に走る美羽のスピードは、屍美女だけあって人間のスピードを遥かに凌駕し、馬が走っているような感じであった。
駿は美羽に担がれながらも、自分が無力であると改めて思い知らされた。
確かに彼女達は駿を愛し依存している…
だが、駿は彼女達に守って貰わないと生きていけない。
平和だった生活に、そう言う現実を覆い隠していたが…こんな危機を目の前にして思い知らされた訳だ。

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