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魔剣使い
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔剣使い 33

「う…はぁっ…んっ」
 ある程度の深さまで棒を埋めると、彼女は中をさぐるようにして先端を回し始めた。
 間もなく彼は思わず、鼻に抜ける高い声を上げた。尻穴の中で、棒の丸くふくらんだ部分が何かを刺激したのだ。かつてない快感が、電流のように衝撃的な痺れを伴って全身を駆け抜けた。
「なっ、何だ…今、」
 彼は戸惑った。瞬間の衝撃が通り過ぎた後も、腰全体に快感の疼きがとどまって消えない。男根は完全に勃ち上がり、限界まではりつめていた。
 どんな娼婦の膣でもこれほどの快感はなかった。男根への愛撫だけでは、決して得られないものだ。
 くす、と女が笑った。
「ここが好きなのね」
 女は、棒の露出した部分を握ると、指先で先端を擦るような動作をした。
 その途端、棒は人の手ではとうてい生み出せない、小刻みな振動を始めた。ウイィィ…ン、と、微弱な振動音が全身に響く。だが、音など気にする余裕はなかった。振動は、容赦なく先ほどの場所を直撃していたのだ。
 彼は思わず叫び声を上げた。
「うッ、うわあああ…やめ、止めてくれえっ!」
 彼は腕を縛られたまま、全身をのたうたせた。強すぎる快感に体が言うことをきかない。逃れるように腰を動かし、もがくように足をシーツにこすりつける。
 女は男根を軽く握っているだけだった。だが、尻の刺激だけで彼は限界を迎えようとしていた。
 彼が限界を感じたと同時に、戯れるように女の指が、亀頭の先をぐりぐりと抉る。強烈な射精感が彼を襲った。
「わっあっ、いっ…!」
 ひとたまりもなくタナハは二度目の絶頂を迎えた。勢いよく放出された精液は、あやまたずその延長線上にあった彼自身の顔を直撃する。
「…呆れた。早すぎるんじゃなくて?」
 女の蔑みの言葉に、落ち込む余裕はなかった。
 振動はまだ続いていた。射精が断続的に続くまま、ビクンビクン、と体を痙攣させて続く快感に耐える。二度の放出にも関わらず、男根はすぐに硬くはりつめた。
「なんて堪え性がないの」
 女は、そのまま三度目の射精に至りそうなものを掴んだ。そして何を思ったのか、根元をぎゅっと力を込めて握った。
「うあっ、やめっ!」
「少し我慢なさい」
 射精を押しとどめられ、狂いそうな快感に体を跳ねさせる彼に、彼女は無慈悲な言葉を返した。

 本来は、義肢や各種オートマタの機巧の一部として考案された呪紋だった。その文様の刻まれた物には物理操作のデーモンが宿り、言葉や一定の刺激によって単純動作を繰り返す。
 様々な呪物に使われている技術…なのだが、この呪紋を使う商品というと、一般的には少々口にするのをはばかるものであった。
 大概が、男根を模した造形物に施され、女が自分を慰めるのに使う。贅沢品なので値ははるが、女性客には人気がある。タナハの店でも扱っていた。地方では扱っている店が少なく、仕入れ数はわずかでも充分に元がとれたものだ。

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