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魔剣使い
官能リレー小説 - ファンタジー系

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魔剣使い 23

下手なことを口走らなくてよかった、とタナハは胸をなでおろした。
「すまなかったな、足止めをして」
「いや、かまわない。魔法使いどのの無事を祈ってるよ。あんたらも気をつけて」
立ち去る一団の背に、タナハはひらひらと手を振った。

彼らの姿が見えなくなると、タナハはほとんど走るような勢いの早足で歩を進め始めた。
痕跡はできるかぎり消して来たが、当の女たちがすでに目を覚ましているかもしれない。
こういう風体の旅人に陵辱された、と証言されたら、あの男たちが殺気だって彼を追いかけてくるのは間違いないだろう。
これからはヴァルキューレ・ドールのキャンプにも近づかないようにしなければなるまい。

魔剣ゲットに浮かれてもいられない。
面倒なことになったと、彼はため息をついた。




一ヶ月後。
とある町に、タナハと剣の姿があった。

「あっアアッ…すごいッ、もうだめぇっ…またイク!イクゥッ!」
女の嬌声とともに、ギシギシとベッドが壊れそうなほど軋む。
コルセットとガーターだけ身につけた売春婦が、三度目の絶頂に悶えていた。
根元までタナハ/蝕をくわえ込んだ膣壁が、ぐねぐねと蠢動し射精を促す。だがタナハはかまわず女の腰をつかみ、ピストンを続行した。
達してなお解放されない快楽の波に、女は息も絶え絶えにあえぎ続ける。
すでに三人目。他の二人は全身を精液まみれにして、大きなベッドの隅に沈んでいる。

「くっ、おい蝕!もういいだろ!?もう限界…」
女のうねる膣襞にぴったりと吸い付かれ、彼は剣に限界を告げた。
『まだ充分には足りぬが…この女から得られる力はこれで打ち止めであろう』
「足りないぃ?…あっくそっ、うあっいくっ!」
「アッアッイク!またっ…イっちゃうぅぅんッ!!」
女は高く引く悲鳴をあげながら絶頂に達した。
急速に締まる膣壁に、彼も子宮口めがけて精を放つ。奥に叩きつけられる熱い液に、女は悦楽の涙を流して失神した。


魔剣『蝕』を手にしてから、タナハは異種属退治で幾度か多額の賞金や礼金を受け取っていた。
蝕の力はすさまじかった。存在する次元がわずかに異なっていて通常の物理攻撃を受け付けない魔属や神霊属の類も、ものともせずに消滅せしめた。

この町に来たのは、近隣に出没する魔属退治に賞金が出るという噂を耳にしたからだった。
屍生鬼の一団を、潜んでいた森の一部ごと削り取った彼は、首尾よく賞金を手に入れた。

だがその後が問題だった。
一ヶ月経っても、彼は魔剣の言うような、魔力の出力調節ができるようになっていない。

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