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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 62


「禁忌の者を作るに当たって、当然反対派は封育樹の作成を妨害してきた。
 最初は未完成品や材料の破壊工作、関係者の殺害・・・などをな。
 しかし封育樹が普通の魔物にとっても有用であるとわかったとき、反対派は妨害の仕方を変えた」

・・・その時、みんな考えたことはおそらく一緒だったろう。
『まさか・・・』と。

「奴らは未完成品を奪い、治療器具として活用しようと考えたのだ。
 奴らの敵は我々復活派だけでなく、人間たちもその対象だったからな。
 消耗の激しい連中には、ゴミが宝の山に映ったことだろうさ」
「・・・ってことは?」
「ああ。反対派の連中が、どこかに盗んだ未完成の封育樹を隠し持っているということだ。
 さすがに場所までは知らんがな」

その瞬間、オレたちの視線は一斉に反対派の元トップ3のテスとキュリエルに注がれる。
しかし2人の顔に浮かんだのは、なぜか困惑と無念。

「ちょちょっ、ちょっと待ってよ!?
 確かに私は反対派のトップにいたけどっ!
 それは最近の話で、私は何も知らないんだってばっ!!」
「わ、私も同じだ。
 そ、それに私はあの時死にたがってたから、そんなものに興味なくて・・・。
 す、すまないお兄ちゃん・・・」
「まぁ、そういうことだ。
 派閥の設立当初からの古参メンバーなら知っているだろうが、生きているかも怪しい事態というわけさ」

サルスベリが最後に締めくくってお手上げとばかりに肩を上げる。
しかし2人を助けられるかもしれないこのチャンス。
ハイそうですかとあきらめるわけには行かない!
それに元反対派の兵士なら、腐るほどいることだしな!
オレは意気揚々と元反対派の兵士たちのところに行こうとして・・・派手にすっ転んだ。
何を思ったか、サルスベリのヤツが足を引っ掛けたのだ。

「あたた・・・。何しやがる、このマッドサイエンティストっ!」
「悪いがオマエを行かせると2人が死にかねんのでな。
 オマエはお留守番だ」
「・・・へ?」
「何を呆けている?今、コイツらは瀕死の重傷だ。
 特にロカは石化の進行具合で治療そのものができなくなる。
 オマエはここに残り、房中術で時間を稼ぐんだよ」

・・・ピクッ!

その言葉に仲間の何人かがかすかに反応した。
オルゾスあたりは一瞬つかみかからんばかりの勢いで、オレとサルスベリをにらんできた。
それを制し、口を開いたのはテスと狭霧であった。

「・・・本当にそれしか手段はないのだな?」
「当たり前だ。私はこんな状態で冗談を言うほど、イカレれはいない」
「どのくらいの時間で手遅れになる?」
「そうだな・・・。コイツの精力しだいだが、他の手段も講じて後6時間というところか」

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