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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 56

しかしスプラッタな快進撃もここまでだった。
キュリエルの放った中和用の魔法の効果が解け、サークが噴き出した血ごと灼熱の塊に戻っていく。

ジュッ・・・!

「・・・ッ!?」

いや、違う・・・!?
死にかけてた分、サークはさらに熱を帯びてオレのデビルズクローを溶かし始める!

「ぐあッ・・・!?」

たまらずオレは身を引いてしまい、そこにサークの頭突きが入る。
燃える血液をブチまけられたオレは、後ろへ吹き飛び、地面の上を転がり回る。
ボロボロになったサークはとどめを刺そうと剣斧を振り上げる・・・が。

「お兄ちゃんッ!!」
「斬奸刀『八連裂破』!!」
「・・・大いなる氷塊、鉄槌となりて敵を滅ぼせ!!アイスハンマー!!」

テスと狭霧が得物を持つ手を集中して攻撃。
結果サークの右手は斬り飛ばされ、さらに詠唱を終えたキュリエルの一撃を受けて吹っ飛んだ。
すかさず狭霧とキュリエルがオレとロカに治療と冷却をして応急処置をしてくれた。
一方単身で戦うサークも、さすがに限界が近いのか、悲鳴を上げる体を無視して動こうとしている。
しかしその動きは明らかに鈍く、もはや痛覚の有無でごまかせるレベルではないことは明白だった。
しかし自分はまだ戦えると言わんばかりに、さらに熱量は上がっている。
それは同時にこの戦いの終局を意味している。
おそらく次の一撃で勝負が決まることだろう。
それならばとオレはデビルズクローを伸ばして剣のように変化させる。
灼熱の血を浴びないためには破壊力よりスピードと切れ味のいい攻撃が有効だと判断したのだ。
腸を飛び出させていたロカも治療を終え、他の連中も最後の準備を整える。
そして。

「ウオォォオォォッ!!!!」

サークの雄叫びを合図に、オレたちは一斉に動き出した!!
ちなみに、サークはさすがに頭部の傷だけは回復させていた。さすがに脳をやられるわけにはいかないのだろう。
キュリエルの叫び声が響く。
「総てを凍てつかす死神の如き冷気よ!奴を吹き潰せ!!」
サークの熱を中和すべく、ブリザードを放ったのだ。
そこへ先陣を切ったのはロカだった。
「その首いただく!!」
凄まじい速さで突進し、さっきの首筋の傷の場所にもう一度斬撃をかけた。間違いない。あれは捨て身の全速力での攻撃だ。
「ゲェギャー!」
サークの口から、怪鳥音が飛び出し、ロカとサーク、2人の動きが止まる。

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