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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 358


オレは連続して迫りくる水の刃のコースを見極め、そのうちの1本に弾丸を連続で撃ちまくる。
弾丸1つで数秒停止させられるのなら、複数あればもっと長い時間止めておけると踏んだのだ。
そしてその推測は正しかったと証明された。
5〜6発の弾丸を受けた水の刃はその勢いを止め、そのまま霧のように消えて行った。
で、肝心のオレはルンを抱きしめ、直撃コースを避けるように身体をよじる。

ピピピッ!

次の瞬間、今までどんな受けた攻撃とも違う、冷たい感触が身体を走っていく。
水の刃に斬られたのだ。
しかしあまりに鋭利なためか、斬られても痛みはないし出血も少ない。
ただ氷のような冷たい感触だけが残っていた。

「んだよ、この攻撃は!?気色悪いったらありゃしねえ・・・!」

オレが思わず愚痴をこぼすも、水の刃はまだまだ海面から飛び出てくる。
こっちを始末するまでやめない気か・・・?
だったらこっちも徹底的に叩き潰すまでだ!
オレはオリオールに練り込んだ大量の魔力を注ぎ込むと、巨大な1発の弾丸を生成して撃ち放った。
さっきは弾が小さいから突き破られたが、今度はたっぷりと魔力を込めた1発だ。
いくら水の刃でもこれはそう簡単に消せはしないぜ!
実際、オレの放った特大の魔力の弾丸は水の刃をものともせず、海底にいるであろう水の刃を放つ張本人めがけて飛んで行った・・・が。

バッシャアン・・・ッ!!

「は!?」

特大の魔力弾は海面に少々深く海をえぐっただけで消滅。
あっという間に元に戻って再びオレたちめがけて襲いかかってきた。

「うおおぉぉいッ!?な、何だよそれぇっ!?」

この時のオレはバカだったとしか言いようがない。
相手は水の中にいるのだ。
水は空気より抵抗力が強く、エネルギー系の攻撃を分散させやすい。
いくら弾丸の魔力がたっぷりあったところで、球状の弾丸など相手に届く前に消えてしまって当然なのだ。
そんなおバカなオレに、今度は複数の水の刃がオレとルン(あとオリオール)に襲いかかる。
さすがに今度は数が多すぎる。これでは全部防ぎきれない!
そう判断したオレは、ほとんど反射的に腕1本失ったルンの身体を全力でブン投げた。
ものすごい勢いで水の刃の嵐から抜け出るルン。
それを確認したと同時に、オレの身体をいくつもの水の刃が通り抜けた。

ブシュ・・・ッ!

「・・・ッ!!」
(ご主人様!?)

氷のような冷たい感触。それに少し遅れて切り裂かれた傷口から少量の血が噴き出す。
パックリ深く切られているところもあるのに、噴き出る血が少なすぎてちょっと・・・いやかなり気持ち悪い。
これがウォーターカッターの切れ味か。
うおお、あまりの気持ち悪さに鳥肌立ってきた!
などと悠長なこと言ってる場合ではない!コイツはちょっとしたピンチだ。
深く切られたところもあるが、ルンのように腕チョンパされたわけではないのでダメージは無視できる。
だがオレがいるのは空中。ここから水の刃を防ぐことは不可能ではないが、いつまでも空中にいられるわけではない。
水の中に落ちたら現時点防ぐ術がない。
おまけに水の中ではその刃を見切ることが困難になる。
つまり落ちたらアウト。みじん切り、あるいは乱切りされるのを待つばかりである。
さて、水の中に落ちないためにはどうすればいい?

1.ルンのように空を飛ぶ。
2.下に弾丸を乱射して水を全部吹っ飛ばす。
3.あきらめて切り刻まれる。
4.その他の方法でピンチを切り抜ける。

・・・1は無理だよな。
いくらオレがいくつもの魔物の英雄の死体から作られてるからって、この状況で空を飛べるなんて都合のいい身体はしていない。
2はさっきやって失敗してるからこれも無理。
3は論外。このままおとなしく死ぬ気なんてねーし。
期待したいのは4なんだが。・・・ちょーっと考える時間がなさすぎるかな〜?
ヤバい。マジピンチである。
せめて空を飛べなくてもいいから、ここから移動する手段があれば・・・ん?
その時オレの脳裏にある考えが浮かんだ。
・・・来た!来ましたよ!4、降臨!

「オリオールッ!!こっから脱出すんぞッ!ちょいと力入れっから踏ん張れよッ!?」
(え!?は、はいっ!?でもどうやっ・・・んあぁンッ!?)

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