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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 356


(もっと!もっとだ!!あのデケー竜巻を一撃で粉砕して、その後ろのバカ鳥を吹っ飛ばすような!
 そんな魔力の弾丸を・・・っ!)

すさまじい速度でまるでうねる蛇のように迫る死の竜巻。
だがオレはそれをギリギリまでひきつけた上で、真っ向から吹っ飛ばすつもりだった。
それほどまでに竜巻は早く強く見えたのだ。
そして自分が感じる限界ギリギリのところを見極め、放つ。

「ぅおらあああぁぁぁッ、ぶっ飛びやがれェェェッ!!!!」

引き金をを引くと同時に銃身に蓄えられた魔力は1コの巨大な弾丸と化し、竜巻に向かって突っ込んでいく。
竜巻に比べれば見た目にちっこいが、集められるだけ集めた渾身の魔力の弾丸!
これでイケるか・・・!?そして放たれた魔力塊と巨大竜巻が真正面からぶつかり合った。
(んも〜・・・。せっかく静かな海底に逃げてきたのにぃ)

その頃。オレとルンがドンパチやらかしていることに怒り心頭の人物がいた。
ウネリだ。ルンに手傷を負わせつつ見事に海底へと逃れた彼女。
しかしこれでようやく一息つけると思いきや、どこのだれか(つまりオレ)と激しいバトルを開始。
休むどころの話ではなかった。

(せっかくゆっくりしようとここまで逃げてきたのにぃ。
 みんなも怯えちゃってるじゃないかぁ・・・!)

彼女のまわりでは人魚や半魚人、クラーケンなど水棲のモンスターたちが不安そうに海面を見上げている。
水棲能力のある魔物のほとんどは敵や獲物を自分の土俵・・・すなわち水中か水上に引きずり込んで、初めてその実力を発揮する。
水辺から離れた相手にはどうしても遠距離攻撃に頼らざるを得なくなるのだ。
だから基本、このエリアに住む魔物たちは臆病な性格が多い。
ダンジョンという狭い空間では自分たちの能力を100%発揮できないからだ。
それができるのはウネリのような、異名持ちになるほどの実力者くらいのものだろう。
そしてそれはそのまま彼女の怒りを引き起こすこととなった。

「・・・も〜怒った!こ〜なったらみんなまとめてお仕置きしてやるんだからっ!
 水棲モンスターの実力を甘く見るなよ〜!」

彼女はそう言うと大きく口を開けて思いっきり水を吸い込み始めた。

――――

「おいおいおい・・・!?コイツはちょっと・・・ヤバいんじゃねえのか!?」
『こ、このっ・・・そんなちっこい魔力の玉なんぞにオレの竜巻が止められるだと・・・!?
 ふ、ざ、け、や、が、ってェ〜〜〜ッ!!』

オレの放った魔力の弾丸は竜巻を砕くことこそできなかったが、何とかその場に押しとどめることができた。
しかしそれは今にも押し破られそうになるくらい、弱々しいものだった。
何しろ、銃口から数十センチ先のところで上やら右へとあっちこっちにブレまくっているのだ。
ルンもこの状況を何とかしようと必死に翼をはためかせているが、受けたダメージのためかこれ以上竜巻を大きくできずに事態は膠着していた。
「だったら・・・・・・オリオール、HEだ。」
オレは静かに言った。
「はい。」
「はあああああ・・・・・・・・・」
彼女の返事を聞くと、オレは再び魔力をこめて眼前の竜巻めがけて、撃った!
ビカッ!!
竜巻の中にエネルギーが飛び込み、そこで凄まじい閃光を放つ!!
今度のは高威力炸裂弾だ。
「うぐわっ!」
自分で撃っておいて何だが、さすがに凄まじい爆風が返ってきた。
そして数秒後。
誰もが呆然とする中、オレは立ちつくしていた。
オレの炸裂弾の爆風は竜巻を中から爆破して、文字通り吹き散らしたのだ。
あたりが静寂に包まれる。
ちょいと相殺しきれなかったが、自慢の竜巻をふさがれた上空のルンが驚いているのがよくわかる。
ケケケ、驚け驚け。こちとら生まれたときからいろんなヤツらとガチンコやってんじゃい。
そのおかげで魔物の知識や戦い方、力の使い方ってヤツとかいろいろ勉強させてもらってんだよ!
そら、今度はこっちから攻撃させてもらうぜ!?
オレは銃を構えて反撃に打って出ようとしたその時だった。

ピシュンン・・・

「・・・!?」

突然1本の細い筋のようなものが水面から上空(天井)に向けて走ったような気がした。
何だ、今のは?
そう思った次の瞬間だった。

ズッ・・・!

『!?』

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