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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 355

「なーにをたわけたことを言っておる。
 こうなることを見越してわざと言ったのだろう?
 まったくタチが悪いにもほどがあるわ」
「いいではないか。あの男、行く先々で女を囲って種付けをしているんだ。
 たまには私たちのことも大事にしないとどうなるか、教えてやらんとな」
「私たちを大事に・・・か。なんだかんだ言っておまえもずいぶん変わったな」

心底楽しそうに笑うサルスベリに、ロカはただただあきれ果てるばかりであった。
だが次の瞬間。ギャグ調のまったりとした空気がいきなり凍りついた。
オレの吹っ飛んだあたりが爆発し、大量の砂煙が巻き上がったからだ。
もうもうと立ちこめる砂煙の中から出てきたのは、これ以上ないくらいにブチキレたオレの姿。
怒りのあまりあふれた魔力が紫色の電撃となってそこらじゅうに放出されている。

「ら、ラグ様っ!?」
「何でイキナリ吹っ飛ばされにゃならんのか知らんが・・・!
 上等だ!ちょうどこっちもいろいろあって気が立ってるんだ。相手してくれや!?」

それに対し、押さえつけられていたルンも魔力を解放。
巻き起こる風の力で取り押さえていた連中を優しく吹っ飛ばした。

「ほお・・・そいつは奇遇だな?オレも、おまえのこと殺したくてウズウズしてるんだよっ!?」

言い終わると同時に、ルンは腕を振って起こした突風でオレを攻撃。
だがそんな見え見えの攻撃が当たるわけがない。
オレはすばやく身をかがめて砲弾のような突風をやり過ごした。

「勘違いしてんじゃねえぞ!?おまえがオレを殺したいんじゃねえ!
 オレがお前を殺してえんだよっ!!」

こうしてオレとルンのファーストコンタクトは、ガチンコの殺し合いで始まったのであった。

「来い!オリオール!!」
「はいっ!」
オレが呼ぶと、オリオールは大型銃に変身しながらオレの元に飛び込んできた。
グリップを掴むとエネルギーをこめ、撃つ!!
銃口からは瞬時に稲妻が走り、ルンを直撃!
オレの痛烈な強電撃をオリオールが集束整流して文字通り光の速さで叩き込むのだ。
光が消えたとき、ルンは全身の皮膚が焼け爛れていた。
がくりと片膝をつく。
「貴様あ!!!」
そんな状態のルンが叫び、再び封身解放を始めた。
「させるか!!」
オレは第2射を放った!
これもルンを直撃!
だがルンもさるもの。被弾しながらも封身解放を終える。しかしながら翼などあちこちが焦げたままで、一部ではまだ炎がおさまっていなかった。


『くたばりやがれええぇぇぇッ!?』

傷ついた身体を無視して放たれる竜巻。
しかもその竜巻の中には無数の羽根の弾丸、それも燃えたままのが混じっている。
食らえば大ダメージは避けられないだろう。まともに食らえば、な。

「ハッ!そんなモン、いちいち食らってやると思ってんじゃねーよ、大バカ野郎ッ!」

大地に根を張る樹木や動けない岩石じゃあるまいし、こっちは生き物だ。
危ない脅威からはさっさと逃げることができる。
オレは余裕でそれをかわそうとしたその時。
銃に化身したオリオールがあわてた様子で待ったをかける。

『お、お待ちくださいラグ様!まだまわりにはミミちゃんやテス様たちがいます!
 私たちだけよけたりしたらっ・・・!』
「・・・チィッ!?このバカ、よけーなタイミングでいらんこと思い出しやがって!?」
『ひぃんッ!?すみませんすみませんっ!』

オレの八つ当たりに、オリオールが必死になって謝罪の言葉を繰り返してくる。
だがさすがにそれに文句を言えるような時間はない。
マジで大ピンチだった。
オリオールの制止のおかげで、オレは完全によけるタイミングを失った。
あのままなら仲間は巻き添えを食っても、自分たちは助かることができた。
だが今となってはオレも仲間たちも一緒になって吹き飛ぶしかない。
まぁテスやサークのような異名持ちクラスなら、何とか生き残れるかもしれないが。
とにかく回避が間に合わない以上、どうにかするしかない。
具体的には耐えるか、あの竜巻を吹っ飛ばすかだ。
オレは一瞬で覚悟とするべきことを脳内でまとめ上げると、素早くそれを実行に移した。

「〜〜〜〜〜〜っ・・・!」

身体中を駆け巡るエネルギー・・・それらを一点に集めるようなイメージを行う。
もちろん集める先はその魔力を形にして撃ち出す魔銃、オリオール!
急速に集められていく魔力のために握られたオリオールの身体は黄緑色の光に包まれ、輝いていく。

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