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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 346


キノは両手両足で離れまいと必死の抵抗。
どんなに力を込めても引っぺがすことができない。
な、何でだ!?今まで激闘を潜り抜けてきたオレが、何で子供1人引きはがせないんだ!?
その後、何回もキノを引っぺがそうとするもすべては無駄に終わった。

「はぁはぁ・・・こ、このっ・・・意地でも離れねえつもりかっ!?」
「ふぅふぅ・・・お、お父さんこそ・・・おとなしくしてくださいっ」

こんな親子コントやってるヒマねえのに!
焦りが募るオレに、狭霧がまぁまぁとたしなめるように入ってきた。

「落ち着け、ラグ。ローのほうは厳重に拘束してある。
 さすがにずっととは言えないが、少しくらいなら大丈夫だろう」
「つってもサルスベリやソウルイーターのことがあるだろ!?
 サルスベリは性格がヤバいし、ソウルイーターは無差別攻撃するし・・・ってそうだ!
 ソウルイーターのヤツはどこ行った!?」

今さらだがすっかり忘れてたわ!早く行かんとアイツ、やりたくもない無差別殺人始めちまうぞ!?
とんでもない事実に気づいたオレは急いで探しに行こうとするが。
キノの地味にしつこい拘束と狭霧&オルゾスによるハリセン攻撃で三度ベッドに押し戻された。
てか、いったいどこから持ってきたんだ、そのハリセン×2!

「落ち着けと言ってるだろう?まぁお前の心配もわからいでもないが、こっちだってちゃんと対策は打ってある」
「対策・・・?」
「サルスベリ様にはおまえの子供がいる。いくらマッドなお方でも、我が子の前で変なマネはせんだろう。
 もともと不機嫌の理由も子供の相手ができないからだったからな。
 今はまわりに近づかないように注意してあるから、問題ない」
「ソウルイーター殿はローの見張りと拘束をお願いしている。
 ヤツの生命力がいかにすごかろうと、弱った身体でソウルイーター殿がついているとなれば簡単に回復できん。
 ソウルイーター殿も周囲に迷惑もかけず一石二鳥というわけだ」

なるほど。危ないヤツは隔離し、まとめることで周囲の安全を図ったわけか。
敵対関係をうまく利用したいい考えだ。
味方の扱いが若干ひどいような気もするが、現状どうにもならないし、そうするしかないかも。
的確な問題の対処に、浮かしかけた腰がようやく落とされる。

「これでしばらくは問題ないだろう。ラグ、この機会に少し身体を休めておけ。
 ここ最近異名持ちとの連戦が続いてダメージが蓄積されているはずだ。
 おまけに魔銃オリオールの使用による魔力の大量消費・・・。
 いくらおまえが英雄の骸から生まれた人工魔族とは言え、身体の限界だろう?」
「それにおまえがいろんなところで引っかけてきた女たち。アイツらのケアもちゃんとしておけ。
 ほっとかれた挙句、おまえがいちいちトラブルの渦中に突っ込むもんだから、連中、かなりストレスをためこんでるぞ?
 そこのかわいいキノみたいにな」
「むぐっ・・・!」

身体のほうはまだまだ大丈夫と言いたいところだが、女のことを引き出されてはぐうの音も出ない。
いろいろきな臭いこの愚者の迷宮を安全な場所にしたろと思って頑張ってきたが、そのせいでいろんなことがおろそかになっていたかもしれない。
振り返ってみれば、オレほとんど1人で勝手に突っ走ってたもんな。
少しくらいは休憩したほうがいいのかも。
オレはいまだに足にしがみついているキノの頭をなでながら、めずらしく穏やかな気持ちになっていた。

――――

「ぐおあああぁぁぁッ!?」
「・・・ムダよ。いくら異名持ちでも、今の弱っているあなたにその鎖は外せやしないわ」

その頃。とある牢獄の一角では鎖につながれた全裸のローが、ソウルイーターの前でもがいていた。
見た目には大きな傷はなく、大丈夫そうに見えるものの。
オレにボコボコにされたダメージはいまだ体内に深く残っており。
今のローはほとんど戦闘力のない一般人と大差ないレベルまで落ち込んでいた。
しかも回復しようにもソウルイーターが生命エネルギーを吸い取っていくので、一向に体力が回復しない。
ローほどの強者であるなら、脱走などできないことはとうにわかっているはずだ。
なのに彼女はあきらめる気配を見せない。
拘束された手首の皮が破れ、血が流れても暴れ続ける。

「・・・いったい、あなたは何をそんなに焦っているの?
 いえ、そもそも何で急にラグを殺そうとしたの?
 確かにあなたは戦闘狂ではあるけど、人造魔王の存在に反対していたわけではなかった。

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