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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 344

次の瞬間、何かを持っていかれたような感覚と共にものすごい疲労感がオレを襲った。
それが何なのか、すぐにわかった。
ソウルイーターがエナジードレインでオレの生命力を吸い上げているのだ。
ローとの戦いで疲労困憊だったオレはあっという間にKOされた。

「ソ、ウル・・・!テ・・・メエ・・・!?」
「ふう、はぁ・・・。あなたのなけなしの体力は全部私が吸い取った。
 しばらくベッドの上で、自分の態度の悪さを思い知りなさい・・・!」

動こうにも指1本動かず、文句を言おうにも言葉が出ない。
オレは怒りに震えるソウルイーターの怒りを網膜に焼き付けながら、意識を失うのだった・・・!

――――

闇。静寂の支配する空間。私は水晶玉で事の成り行きを見守っていた。
今回はいささか予想外のことが続き、少々冷や汗ものだった。
ルーティアめ。計画のための駒のくせに私の計画を狂わせるとは・・・。
腐っても元魔王候補というところか。
だが封印されている以上、ヤツが大きく計画を狂わせることはない。
今後もちょっかいを出してくる可能性はあるが、大きな障害にはならないだろう。
大丈夫。計画に支障はない。計画にイレギュラーはつきものだ。
大丈夫、大丈夫・・・。私はそう言って自分の不安を打ち消すように言い聞かせた。
さあ、我らが魔王よ。どんどん力をつけるがいい。
ここの魔物など、おまえに食わせるためのただの贄。
すべての魔物を食らったとき、すべては始まる。私の待ち望んでいたあの瞬間が・・・。
私は今日まで思いを馳せてきた夢が実現する瞬間を想像し、1人恍惚に浸るのであった―――。

――――
――――苦しい。
何だ、これは。呼吸がうまくできない。
手足を動かそうにも全身が鉛のように重く、身動きが取れない。
いかん。このままでは死んで―――。

「ハッ!?」

目覚めるとそこは暗闇だった。
一瞬夢の続きかとも思ったが、肌から伝わるやわらかい感触が現実だということを教えている。
よくわからないが、悪夢と呼吸困難の原因は目の前に立ちふさがるコレの仕業らしい。
とにかくこれを何とかせねば。
そう思ったオレは目の前の何かをどかすべく、身をよじり、手足に力を込めた。

「ふあッ!?」
「ぅンッ!?」
「っく・・・!?」

その瞬間、妙に聞き覚えのある色っぽい声がいくつも響いてきた。
やわらかく、温かい感触。身体を動かした瞬間響いてきた色っぽい声。
それらの意味するところに、オレは自分の動きを封じるモノの正体を理解した。
それと同時に頭に大量の血液が駆け巡り、それは一気に爆発した。

「だーっ!?ヒトの眠ってるところに何乗っかってんだ、このバカどもーッ!!」
「わきゃーっ!?」×8

あらんかぎりの力で起き上がると、オレの上に乗っかっていた女たちが一斉に吹っ飛び、ベッドの下に落下していった。
おそらく添い寝してやろうとか寝込みを襲ってやろうとか、そんなところであろうがやりすぎだ。
女体に埋もれて窒息死なんてシャレにならないだろーがっ。
新鮮な空気を取り込みながら、オレは自分を殺しかけた女どもをにらみつける。
えーと乗っかってきたのはアガサ、アンジェラ、白亜、ハロンにフォリオ、それとミミとラムレーネか。
バカ女どもにお仕置きしようと身を乗り出したその時。
部屋のドアが開き、そこからキノと狭霧、それとオルゾスが水差しとコップを持って入ってきた。
普通、こんな状況を見たら何事かと驚くところだろう。
しかしもうすっかり慣れたらしい彼女たちは、何事もなかったかのようにスルーしてくれた。
いや、事態がこれ以上ややこしくならないことはうれしいんですが。
もうちょっと心配とかしてくれてもいいじゃありませんか?

「そんな不満そうなカオ向けられても私は助けんぞ。
 そもそも考えなしにつがいを増やしたおまえの自業自得なんだからな」

そんなオレの不満が伝わったのか、椅子に座ったオルゾスがこれ以上なく冷たいまなざしでこちらを見ていた。

「同感だ。こっちは暴れたおまえの後始末で大変だったんだぞ」

そこにすかさず狭霧が同意する。
彼女の場合、戦力不足と今回ついていけなかったことがかなり気に入らなかったらしい。
気持ちはわからないでもないが、自分の大事な女に無理させたり死んだりしてほしくない、こっちの気持ちもわかってもらいたい。

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