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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 326

「失礼な。私の作った薬を疑うのか?
 ちゃんとモルモットで安全は確認している。
 副作用も効果時間も、何の問題もない」
「人間には試したのか、人間には!?」
「大丈夫だ。我々は魔物だ。
 人間などより身体は丈夫にできている」
「そんな危ねえシロモノをいきなりオレで試すんじゃねえッ!?」

わ、忘れてた。
そう言えばコイツ、出会ったときからヒトをモルモット扱いしようとした正真正銘のサイコさんだったんだ。
ここ最近、いろいろ忙しくて会ってなかったから忘れてた。
相談する相手を間違えたかと、自分の愚かさを呪っていると。
となりで子供を抱えながら考えるロカがポツリとつぶやいた。

「・・・それなら、やはり武器を装備するのがいいんじゃないか?」
「武器?」

ロカの発案にオレは思わずオウム返しに聞き返してしまった。
だがちょっと考えてみれば、至極当たり前の話だ。
今世界にいる魔物は『人化の法』によって、その戦闘力を人間レベルにまで押さえ込まれている。
つまり人間と同じ方法でなら、強くなることができるというわけだ。
その中でも武器を装備するというのは、もっとも手っ取り早いパワーアップ方法だ。
金さえあればいくらでも強くなることができるのだから。

「うむ。拙者もドワーフたちにこしらえてもらった刀を愛用しているが。
 刀1本装備するだけで、かなり戦闘が楽になるぞ?」
「確かにロカ殿の言うとおりだな。
 今までラグは素手で戦ってきている。
 武器1つ持てば、それだけでかなり攻撃力をアップさせることができるはずだ」

ロカの言葉に狭霧もうなずきながら同意する。
しかしオレのほうは今1つピンと来ない。
何しろ今まで素手で戦ってきた身だ。
手甲や鉤爪ならまだしも、ロングソードやスピアを振り回す姿が想像できなかったのだ。

「だが問題はどの武器を装備するかだな」
「うむ。一口に武器と言ってもいろんな種類がある。
 その中からラグにもっとも適した武器を選ばねば、逆に足を引っ張ってしまうからな」
「じゃあ手甲なんていかがです?
 今まで素手で戦ってきたですから、結構お似合いだと思うんですー」

ミミ、ナイス!彼女の言葉に、オレは心の中で思わずそう叫んでいた。
発案者のロカのみならず、狭霧やテス、サークまでもがオレのことを考えてくれたのはうれしい。

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