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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 320

つまり一部分だけを戻す行為は、それだけ困難であることを意味している。
そして先ほど魔物の身体は人間よりも頑丈と言ったが。
あれだけの攻撃を食らって、ノーダメージなんて魔物は限られてくる。
『竜人姫』の異名から考えるに、かなりのその正体はかなりの大物と推測される。
まさに心・体・技、どれをとっても非の打ち所のない、ハイレベルの相手だった。

(これがローの・・・『竜人姫』の、本気・・・!)

妖林区でのやり取りは、ほんのお遊びだったということか。
ナメられていたという怒りと共に、その強さに鳥肌が立った。
それなのに。

「へ、へへ、へ・・・♪」
「くくく、そんなにおもしろいか?」

なぜかこみ上げてきた笑いに、ローも笑顔で返した。
それはオレに対するあざけりや、余裕から来るものではない。
もっと純粋な・・・そう、子供がおもちゃに釘付けになってしまったような、そんな笑顔だった。

「へへへ。おまえこそ、何笑ってんでぇ?」
「くくく・・・。わかってるんじゃないのか?
 生まれたての人造魔王とは言え、おまえも魔物なんだから」

その言葉にオレはやっぱりそうか、と思った。
これは、高揚。純粋なまでの歓喜だ。
殺されるかもしれない相手を前に、オレは喜んでいるのだ。
理由はわからないが、とにかくオレはこの戦いを楽しんでいるのだ。
まあ絶望に打ちひしがれて殺されるよりはマシか。
テンションがおかしくなっているせいだろうか。
オレはそう判断すると、さっそく『竜人姫』ローの攻略法を考え始めた。
今思いつく方法は3つ。
1つ。こっちも封身開放で対抗する。
2つ。ローの防御力をブチ抜くほどの魔力で攻撃する。
3つ。ローが正体を出していない部分を攻撃する。
封身開放は1番効果的な手段だが、こっちはローと違って全身でしか使えない。
しかも短時間限定で消費も激しいから、どうしても短期決戦にせざるを得ない。
魔力を練るのも考えものだ。
封身開放ほどでないにしても、それなりの消費は避けられないし、攻撃までに時間がかかる。
大振りパンチだけで勝てる相手でない以上、これも現実的でないだろう。
・・・となると。

(ローの正体が出していない部分をたたくしかない、か)

相手を考えればこれもかなり難易度が高いが、他に方法がない以上は仕方がない。
これ以上考えたところでいいアイデアなんてないし、向こうだってそんな時間をくれないだろう。
だったらプラス思考で突っ込もう!・・・なんて考えていたら。

「うおおぉッ!!」

ローが雄叫びを上げながら突っ込んできた。
しまった、ちょっと時間をかけすぎたか?
とにかくこっちも反撃しないと!
オレは猛然と突っ込んでくるローに負けじと、声を張り上げて真っ正面から立ち向かった。

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