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モンスターハーレム 第2章
官能リレー小説 - ファンタジー系

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モンスターハーレム 第2章 317


すると次の瞬間、ローの繰り出した渾身のパンチがオレの顔面に炸裂した。
オレは悲鳴を上げることもできず、壁を突き破ってその奥まで吹っ飛ばされた。

「なっ・・・ラグっ!?」
「ロー!あなた、いきなり何をするの!?」
「おい、おまえら。ちょっと足止めしてろ」

竜人姫の突然の暴挙に、狭霧とソウルイーターが動こうとするが。
ローはそれに答えることなく、トルナたちに迎撃体勢を取らせることで黙らせた。
一方、吹っ飛ばされたオレはと言うと。
血反吐を吐きながら無様に地面に這いつくばっていた。
何とか頭を潰されずに済んだものの、ダメージが思いのほか大きい。
鼓膜が破けたのか、音が遠くで鳴っているのか近くでなっているのかわからない。
視界はゆがみ、頭はグラグラしていて立つことすらままならない。
それだけにローが本気で自分を殺そうとしていることがよくわかった。
だがそれだけに納得できない。

(な、んでオレがローに殺されなきゃならんのだ・・・?)

反対派の連中ならわかる。
だがローはオレの出生に興味なさそうだったし、Hしたときも合意の上でのことだ。
彼女がオレを殺す動機なんてまるでないはずなのに。
なんでオレはローに殺されかけているんだ?
その答えが出るより先に、ローがオレのすぐそばにやってきた。

「・・・悪ぃな。おまえにゃ恨みもねえが、今すぐ殺さなきゃならねえ理由ができちまった。
 恨んでくれていい、呪ってくれていい。
 ただ今は何も言わずに・・・死んでくれ」

そしてローの殺人パンチが、再びオレの頭めがけて振り下ろされた!

バシィッ!

「むっ!?」

だがローの拳がオレの頭を潰すことはなかった。
ぶつかる前に、オレが両手で彼女の鉄拳を受け止めたのだ。
冗談じゃねえ。どんな理由があるのか知らんが、出会いがしらに殺されてたまるかよっ・・・!
そんなオレの意思を感じ取ったのだろうか。
ローは無言のまま、もう1発鉄拳を振り下ろした。
さすがにこれは受け止められない。
オレは首をひねってそれをかわす。
直後、鉄拳がオレの顔のすぐ横を通過。地面にたたきつけられた。
かわさなければ、間違いなくオレの頭は果物のように砕け散ったことだろう。
だがローの攻撃は止まらない。
振り下ろされた鉄拳が引き抜かれ、またオレの頭めがけて打ち下ろされる。

「・・・っ!!」

生命の危機を感じたオレは、押さえていたローの手を離し、地べたを転がりながら逃亡をする。

ドゴンッ!ドゴンッ、ドゴンッ、ドゴンッ、ドゴンッ!

食らえば即死間違いなしの一撃が、雨のように降ってくる。
その耐え難い恐怖に、オレの中で何かが切れた。

「こ・・・ンの野郎ッ!」

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