モンスターハーレム 第2章 315
これからはもっと抱いてきた女たちに注意を払うべきかも知れない。
抱く回数や頻度に偏りができれば、不満やストレスでケンカが起きるだろうし・・・。
淫乱極まりないキュリエルなんか、まさにその警戒対象だな。
それにサークのような、反抗的なヤツもいる。
ここにはオレ以外に男はいないから、他の男になびくなんてことはないだろうが・・・。
反対派みたいな連中が、徒党を組んで内乱なんて起こされたらシャレにならない。
せっかくモノにした・・・否、多少なりとも情を交わした女を自分の手で台無しにするなんて、絶対に嫌だ。
・・・そう言えば、この間反対派を取り込んだのに、いまだ不満とかそーいったこと聞かねえな。
うおお、だんだん不安になってきた!?
は、早くこの悩みの種を何とかしねえとっ!
オレはいても立ってもいられなくなり、思わず立ち上がる。
「わっ!?」
「ど、どうしたのラグ!?いきなり立ち上がって!?」
(こーゆーときに頼りになりそうなのは・・・サルスベリかっ!?)
実験台好きマッドサイエンティストだが、子供も生まれたことだし、今なら相談しても大丈夫だろう。
・・・たぶん!
「おい、おまえら!サルスベリんとこに戻るぞッ!」
「え!?ちょ、いきなり何を・・・!?」
「時間がねえ!早くしねえとまた犯してでも連れてくぞっ!!」
その言葉に顔色を変えた2人はあわててオレの後をついてくる。
こうしてこれからのことと相談相手を決めたオレは、さっそく行動に移すべくサルスベリたちの元へ向かう!
待ってろよ、みんな!頼むからコイツらみたいなことすんなよ!?
すでに一部の女たちがハーレム逃亡したことなど知らず、オレはお供を連れてサルスベリの元へ向かうのだった。
走る。走る、走る、走る。ひたすら走る。
最悪の未来を避けるべく、狭霧とソウルイーターを連れてひたすら走る。
そりゃ、あの仲のいい連中が仲間割れするところなんてないコトかもしれない。
しかし。1%でも可能性があるのなら、オレはそれを全力で排除したいのだ。
臆病者、小心者、欲張り、呼びたきゃ好きなように呼べっ。
オレは1人だって自分の女を失いたくないんだよっ!
心の中で誰にでもなく言い訳しながら疾走していると。
向こうの曲がり角から誰かがひょいと飛び出してきた。
「うおッ!?ちょ、待てーーーッ!?」
「!?」
オレは大声上げてあわててブレーキをかける。
向こうもオレの存在に気づいたようだが、時すでに遅し。
オレは飛び出してきた何者かと衝突した。
「だ・・・あぁッ!?」
オレは全身に走る、ぶつかった衝撃を感じながら驚きの声を上げる。
だが驚いたのは衝撃が予想以上だったからだとか、そんなことではない。
(ちょっ・・・待て!?オレ、モンスターに激突したんだろ!?
何でオレのほうが吹っ飛ばされ・・・ッ!?)